secret key
「地球大変動ねぇ。」
屋上で空を眺めながら1人電子パネルを見つめている
南極大陸初期地球大変動が五年も続いた大変動の一番最初の被害
そこで見つかったコアブロックは生活に取り入れられ現在は兵器化が進んでいる
コアブロックの力を応用し人工的に身体能力を高め兵器化する技術
学校では義務教育過程として最低限の戦闘能力が求められるようになった
「………未だに大変動の原因は不明、か」
コアブロックの力は国家防衛省に認められ警察や軍自衛隊にも利用されている
最近では自営業で事務所を開き警察まがいのことを行う商法が増えてきている
コアブロックの能力は個人差にもよるが
体の一部を強化するような能力がある
ため息をつきながらアリーゼ・リュウシオは青々とした空を再び見上げた
「俺もどっか雇ってもらえばよかったかな」
右目には黒の眼帯
栗毛色の髪に赤い瞳はどこかさわやかさを感じさせる
白のカッターシャツに黒のベストにネクタイというシンプルな服装だが腰には太陽に反射して光る小型の拳銃が2丁ほど見られた
知名度こそ低いものの実力は計り知れず
強い正義感と行動力を持ち合わせた18歳の国家安全対策本部に務める立派な青年アリーゼ・リュウシオは昼休みを大抵こうして過ごしているのであった
「コアの力がそんなに魅力的かよ」
どこか国家を蔑む口調で一人つぶやく
18歳という年齢は高校卒業してすぐということになる
普通、国家防衛省安全対策本部に入るには国立ロズベルグ第一学院に入学し三年の時を経て初めて防衛省に入るための国家試験を受ける権利を得られる
そしてそこで受かれば即、入れるが
そんなに簡単に入れるわけではない
その為、第一学院では三年間勉強し試験を受け落ちた場合2年の補修過程を受ける
補修過程を経て防衛省に入る場合まず、新人育成寮でまた3年訓練を受け
その後初めて国家の仕事に就けるのだ
なので、どんなに早くても高校卒業後から防衛省には三年はかかる
最高、21歳
最低でも8年かかって26歳
18という年齢で入るにはどう考えても無理なのである
つまり、アリーゼ・リュウシオには国家をも認めされる強さがあるということ
それでも年齢的にはまだ18
正義感が強いあまり冷静さにかけ命令無視の傾向が見られるため安全対策本部という部署に入ってる
18歳で国家の仕事についているのだからそれだけでも名誉なのだがリュウシオはあまり納得していない様子であった
そんな彼を向かいのビルの屋上から見つめるものが1人