少女、転生。6
カヤさんに抱きかかえられ、とある部屋に連れてこられる。
「かーしゃま!」
ドアを開けると共に私はそう言った。
「………え?アリス…!?」
お久しぶりですお母様!
ここ最近はお仕事が忙しくて会えなかったですからねー。懐かしいです。
ってことで、構って下さい!
久々に会えて嬉しいので、早速手をそちらへ伸ばす。
ーーが、お母様は動かない。
不思議に思って顔をちらりと見ると、唖然とした表情で、文字通り固まっていた。
「…かーしゃま?」
こちらも首を傾げる。
ーー…何でフリーズしちゃってるんですか、お母様?
「………す、」
「?」
「すごいわアリスー!!vV」
しばしの停止後、そう叫び、ぎゅーっと私を抱きしめてくる母。
……かーさま肌すべすべー。
でもって、背景ピンクにハートが飛んでる。
「天才よ、アリス!」
「ふぇ?」
え?何が?
「1歳でここまで喋れるだなんて…!ねぇ、貴方もそう思わない?」
「本当にその通りですよね!」
歳が近いのもあるのだろう、意気投合するお二人。
声とテンションが上がりまくりです、お母様。
……あー、だからさっきフリーズしたのか。
遅ればせながらそう理解する。
確かに、普通1歳でここまでは喋らないよね。
私の場合は、こちらの言語が前のとと同じだったっていうのも…
………。
…ん?
『1歳』?
「いっしゃい?」
え、まだ私0歳じゃなかったっけ?
「そうよ。今日は貴方の1歳の誕生日なの。今から誕生日パーティーの準備しましょうね」
…つまり。
私は今日が誕生日で、今日で1歳になったと。
ーーーそして、母がいるのは私の着替えだのなんだのをするためらしい。つまりは、おめかし。
聞いたところによると、もうパーティーの準備は出来ていて。
私の準備待ちらしい。
「主役なんだから、遅れていっていいのよ。皆そのつもりなんだから」
そう言ってくれるのは嬉しいんですけど、お母様ーー
いくら主役であろうと、皆を待たせる訳には行かないでしょう!
誰になんと言われようと時間を守ろうとするアリシア。
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