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アフリカの希望~次なる戦場へ~

 ビーフンはアフリカの英雄になった。彼の演説は誠に説得力がある。

 「人民よ、戦いは遂に終わった。この渇ききったアフリカの大地に平和が訪れようとしている。失われた命は数知れず、大地に捧げた血と涙も全ては未来の為にある。未来は変えられる。何故ならば命を懸けて繋いだ今は変えられるからだ。過去は変えられない。そんな事を悔やんいでいても仕方が無い。失われた命に恥じぬ立派な国家を作ろうではないか。我が方は運良く勝利をする事が出来た。だが、それに甘んずる事無く立派な国家を作ろうではないか!」

 民衆は拍手と喝采をビーフンに送った。英雄になったビーフンではあるが、それに満足する事は無い。ローストにもビーフンは謝意を伝えていた。

 「君のお陰で僕は勝利だったよ。」

 するとローストはこう返答した。

 「え?僕は何もしていないよ?君の話を聞いていただけだけど?」

 「確かにそれはそうだ。だが孤独なトップヒエラルキーにとっては、そう言うありふれた当たり前の一般人がいてくれるのといないのでは、精神的な負担が全く違う。まぁ、何はともあれ、アフリカの大地は戦後復興に向けて歩みを進めねばならない。」

 ビーフンは決めた。ローストと一緒に革命をする事を決めた。よく分かっていないローストはとりあえずビーフンと生きて行く事に決めた。戦場の絆と言うものは、その場にいた人間同士しか、共有し得ない代物なのだろう。

 アフリカ大陸の終戦から約2ヶ月後、和平プロセスへの道筋の骨格が見え始めていた。すると、ビーフンはアフリカの大地に別れを告げる事になっていた。

 「なぁ、ロースト?世界ではまだ正規軍同士の戦いが続いているのだろう?なら俺達にしか出来ない戦い方ってもんもあるんじゃないか?」

 ローストは答えた。

 「だな。」

 アフリカの大地にに希望を持たせたビーフン提督は、その栄誉と名声を全て捨て、ローストと流浪の旅に出る気持ちを固めた。次なる戦場は、長らくアフリカ大陸を苦しめ続けてきた大国、ロシアカフカス帝国である。しかし、アフリカでの戦闘を終結させていた、ローストとビーフンにとっては、ネームバリューだけで気押されている感も否めない。地政学的には何が有利で何が不利かは分からないが、二人の英傑はアフリカの希望を背にロシアカフカス帝国を目指した。

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