VS世界最大最強アメリケーヌ合衆国軍①
いよいよ史上最大の作戦が幕を明けようとしていた。世界最大最強アメリケーヌ合衆国軍を前に作戦概要は固まっている。
まず、幸先よくE-号型潜水艦による酸素魚雷でアメリケーヌ合衆国海軍第三空母オンディペンデンスを沈めた。これにより合衆国海軍第三艦隊は大混乱。十ある内の一つの艦隊だが、それでもこの結果は重大である。
ローストにしてみれば作戦の幕開けとしてはこれ以上無い形で第三艦隊を叩いた事になる。それはまだ口火に過ぎなかった。アメリケーヌ合衆国海軍旗艦ファイアレッジ要する空母2隻の大艦隊(ミニッツ級空母とレグザグロ級空母を中心とする艦隊)が、アメリケーヌ合衆国海軍にしてみれば絶対防衛ラインとして引っ張り出して来た第一艦隊と扇の要の第八艦隊と言う分厚い艦隊を真っ先に相手にしなくてはならなかった。
結果は重大でロースト一味(世界連合艦隊)が一進一退の攻防をせいし、二つの空母打撃群をやっつけた。だが、第八艦隊はそうあっさりと敗けを認めなかった。アメリケーヌ…いや、ローストの父ドレフミンゴから見れば、そう易々と負けてばかりでは、世界最大最強の名折れである。プライドをかけた親子の戦争。
それがこのロースト一味による革命戦争の実状だ。戦闘の範囲は大西洋から太平洋に拡大して、史上稀に見る艦隊決戦であるからにして、当然と言えば当然の事だと言えた。各地での戦闘の様子は物々しい。総力戦に違いは無いのだが、民間人は巻き込まない。これは、ローストの信念であった。
むこの民である民間人には革命も戦争も関係の無い事である。主要海上戦力の削ぎ落としは、勝利の要である。削ぎ落としは、確実に上手く行っていた。イージス巡洋艦の無力化(イージス巡洋艦内に乗り組みレーダーを爆破する)作戦により、無力化されたイージス巡洋艦は最早張り子の虎であった。ローストはこの手法を各部隊に指示した。これにより、ヘリコプターによる作戦が可能になり、作戦の視野は大幅に広がった。
敵の旗艦ファイアレッジも撃破しエイトフリート(第八艦隊)も残党をやっつけ完全制圧した。イージス巡洋艦に守られていない空母2隻は、丸裸の人間の様にいとも簡単に撃沈させた。だが、アメリケーヌ合衆国海軍にはエースクラスの第四艦隊と第六艦隊の様な猛者が居る事をローストは忘れていない。しかし、旗艦ファイアレッジの撃破により敵の連携力を大幅に落として、世界連合艦隊側にはかなり有利な状況になるのは間違いなかった。




