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LASTFASE 宿命の戦い

 長き旅の果てに遂にローストの母国アメリケーヌ合衆国と相対する事になったロースト一味は、このまま進むべきか迷う程、強力な海上戦力を保有するアメリケーヌ合衆国海軍を倒す必要があった。


 原子力空母約10隻(ドック入り2隻を除く)、イージス巡洋艦152隻、他多数の強力な海上戦力を叩くには、ロースト一味がやり続けた陽動作戦が鍵を握る。どんなに強力な戦力を持っていても、そこはやはり人間のやることでヒューマンエラーやウィークポイントは必ず存在する。


 ロースト一味は配下の兵に原子力空母のアレスティングワイヤーを潰す様に指示。これが機能しなくなるだけで敵の航空機部隊は大損害である。離発着が出来なければ原子力空母とは言え、張り子の虎である。


 西暦2100年を過ぎても、AIやドローンで全てをまかりきれた訳ではない。人類の進歩のなれの果てともいえる。人力での強襲揚陸をロースト一味は目指しており、任務としてブレーンであるローストはここまで勝利し獲得してきた戦力をかき集め総動員すれば、五分五分のがっぷりよつになる事は出来ると計算していた。


 勝負は時の運であり、勝負に絶対はない。ローストはふと物思いにふけった。仲間には隠していたが、ローストはアメリケーヌ合衆国第89代国王ドレフミンゴの長男である。長年続いた一握りの富を手にし、ある時は国民に飴と鞭で好き放題やって来た王政を打破する事がローストの旅の真の目的であった。


 今はそのような状況であった。ローストは見切りをつけた。ドレフミンゴは父親としても全く尊敬できない存在であった。幼少期より帝王学を強制され、友人でさえ全て管理されてきたし、結婚相手も自由に選べなかった。そんな息の詰まる生活を何年も繰り返して来た。逃げ出すのは辛かった。


 自分の道は自分で決める。誰の為でもない。全ては自分の為。そうこれは、本当の自由を得る為の戦い。アメリケーヌ合衆国軍の全指揮権は父親のドレフミンゴが持っている。


 この偽りの世界を正す世直し…と。まではいかなくても、この革命の炎は絶対にドレフミンゴに届くはず。これまでに失った命もそれなりにいる。彼等の死を無駄にしない為にも是が非でも父ドレフミンゴとアメリケーヌ合衆国軍を倒さねばならなかった。

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