ジャポネーゼ帝国統一~次なる戦場へ~
ロースト一味の活躍により、ジャポネーゼ帝国陸海軍は消滅した。
だが、実はそこからの国家再建が本当の難仕事である。そこにロースト一味は介入出来ない。内戦状態になってしまったのも仕方無い。下手をすれば内戦はジェノサイド(大量虐殺)にまで発展しかねない。
内戦状態にあるジャポネーゼ帝国の民にローストはそれを治める為のスピーチをする事になった。以下主文である。
「貴国の陸海軍は承知の通り既に我が同胞の手により壊滅した。だが、未だに貴国は、内戦状態にある。そこで、私の用意した和平プロセスに合意して欲しい。この和平プロセスに合意すれば、貴国は3ヶ月で平和になるだろう。」
混乱を起こした張本人が言うべきセリフではないのかもしれない。ただ、民衆はそれすら気付いていない為、ローストはジャポネーゼ帝国を戦争から救ってくれた救世主だと思われていた事が非常に興味深い。
ジャポネーゼ帝国陸海軍相手に見事な陽動作戦で勝利を重ねてきたロースト一味であったが、その勝利は紙一重であったと言える。たったの4人で民衆の力を利用したに過ぎないからである。戦争における数的不利な条件で、それを打開する為、まず敵側勢力の奪取及び敵保有戦力(具体的には戦車や空母や戦闘機)を奪取する戦術は有効であった。
しかしながら、リスクも少なからずあった。普通、そう言う兵器は基地にあるものであり、基地をゲリラ戦法で強襲するのは現実的ではない。
ローストは粘り強く説得を続けていた。非暴力の精神で。ストロガノフにも加わってもらった。女性の声は民衆に受けが良い。
「もう止めましょう!血で血を洗う様な真似は。」
すると、ジャポネーゼ帝国の国民は次第にロースト一味を信じる様に見方を変えてきた。ジャポネーゼ帝国は4つの州から編成されるが、一つ一つ丁寧に足を運びながら、遂にロースト一味はジャポネーゼ帝国の君主アラヒトガミに謁見する機会を得た。
アラヒトガミと言えばジャポネーゼ帝国の王様である。政治的な決定権は無いが、国民の象徴であり、その影響力は計り知れない。アラヒトガミは今回のロースト一味が介入して来た戦争には感謝していた。アラヒトガミの鶴の一声もあり、遂に最終和平プロセスに合意し、政治的及び法的に国会で合意形成に着地した。
これにより、ロースト一味はジャポネーゼ帝国解体の目標を達成し、事実上ジャポネーゼ帝国で天下統一を達成し、アメリケーヌ合衆国最大のライバルをなんとか丸め込んだ。そして次なる戦場へ足を運んだ。