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八岐大蛇

 二人は古の都オズボルンから歩いてセン山まできた。山の上の方に強い気配を感じる。


 ケンとメアリはセン山の斜面を登り始めた。


「どう戦えばいいかな」


「わしにも、わからぬ、八岐大蛇は文字通り頭が八つある大蛇と聞く、堅実に削るべきが、全力で消耗戦するべきか、きっと戦ってみないとわからない」


 ケンの疑問にメアリが答える。


 山道の傾斜がきついのか、それとも恐ろしい魔物と戦うのが怖いのか、ケンは一歩一歩が重たいと感じていた。


「何があろうと決して諦めないよ、メアリ」


「うむ、諦めなければいつかきっと勝てる、戦えば戦うほど強くなるのじゃ」


「でも戦いに敗れて道半ばで命が尽きてしまうことあるよね、戦っても戦っても強くならない時もあるよね」


「そんときはそんときじゃリスクはある」


 ケンは自分の足がガクガク震えていることに気づく。


 メアリは杖を器用に使いながらケンより早く斜面を登る。


「諦めない、強くなることを諦めない、自分と世界のために」


「そうじゃ、その心意気じゃ」


 ケンは拳を強く握りしめ決意する。メアリは丸眼鏡を人差し指で持ち上げる。


 二人が一時間ほど山を登ったところに、八岐大蛇がいた。


 巨大な蛇だ、八つの頭があり、太さは大木の幹よりも太い、長さは五十メートルはありそうだ。


 ケンとメアリはすぐに八岐大蛇に見つかってしまった。八つの頭があり、死角など存在しないのだ。


 八岐大蛇が空気すら凍らせる息を吐く。氷結の息だ。


 一瞬で木々や草が凍結する。ケンとメアリは後方へ退いた。


 メアリが50体のゾンビを召喚する。


 しかし25体は氷結の息で一瞬で凍結して、15体は噛み砕かれて、残りの10体は尻尾で叩き潰された。


 ケンもロングソードで立ち向かうが八岐大蛇の強靭な尻尾に阻まれた。


「どう戦う?」


「そうじゃな、もっと大量のゾンビを召喚する、それに乗じてケンは八岐大蛇の懐に入るのじゃ」


 メアリはケンに作戦を伝え、杖に魔力を込める。


 100体のゾンビがメアリの手によって召喚される。ゾンビは八岐大蛇に突っ込んでいく。


 30体は冷気の息によって凍りつき、さらに30体は噛み砕かれ、さらに30体は強靭な尻尾で叩き潰されたが、残り10体は八岐大蛇に噛み付いた。


 ケンもそれに乗じて八岐大蛇を叩き切ろうとする。振り上げたロングソートを振り下ろす。


 しかし横から八岐大蛇の一つの頭がケンに噛みつこうとする。ケンは攻撃を中断して鋭い牙を受け止めるしかなかった。


 残った10体のゾンビを瞬時に噛み砕かれた。


 八岐大蛇の体は青く硬い鱗で覆われている。鋭い牙をもち、尻尾の一撃は容易に地面を穿つ。何といっても八つの頭から放たれる氷結の息は何もかもを一瞬で凍りつかせる。


 ケンは八つの頭から一斉に氷結の息を向けられた。ケンは全力で逃げた。木を盾にしながらなんとか逃げ切る。しかし左肩に氷結の息がかすり、ケンの左肩は凍りつき動かなくなった。


 八岐大蛇は標的をメアリに変えて、メアリに氷結の息を集中放火する。

 メアリは10体のゾンビを召喚し盾にして、それを受ける。

 しかし徐々に盾のゾンビが凍りついていく。そして一体のゾンビが砕け散り、メアリは右足に氷結に息をくらった。

 メアリは右足が凍りつきまともに歩けなくなった。


 メアリは50体のゾンビを召喚し、攻めさせる。


 八岐大蛇は50体のゾンビを噛み砕き、尻尾でたたき潰し、氷結の息で凍らせた。


 その隙にメアリは右足を引き摺りながら茂みに退散する。


 八岐大蛇の氷結の息の影響か、快晴だった天候が嵐に変わった。雨が吹き荒れ、雷が周辺に落ちる。


 ケンは雨に打たれながら八岐大蛇に攻撃を仕掛ける。八岐大蛇はそれに気づき噛み砕こうとしてくる。ケンはそれを8回交わした。


 そして人間で言う背筋あたりに斬撃を加えることに成功した。硬い鱗は切れ赤い血液が八岐大蛇から垂れる。


 八岐大蛇は八つの頭から咆哮を放った、轟音が広がる。ケンは両手で耳を塞いだ。


 咆哮が止み、ケンは畳み掛けるように斬撃をさらに3回お見舞いした。


 合計4回の斬撃を受けた八岐大蛇は再び八つの頭でケンに襲いかかる。


 ケンは剣を振り上げてそれに応戦しようとする。


 その時、落雷がケンに直撃した。ケンは黒焦げになり意識を失った。


 八岐大蛇にも落雷が伝場して鼻先が焦げついた。


 八岐大蛇が焦げて気絶しているケンを噛み砕こうとした時、無数のゾンビが八岐大蛇に噛み付く。


 硬い鱗を剥ぎ取り、中の肉をゾンビたちは食う。


 八岐大蛇は標的をゾンビに変え、強靭な尻尾で吹き飛ばした。


 それでも離れないゾンビを八つの頭で噛み砕いた。


 さらにメアリは200体のゾンビを召喚した。


 50体のゾンビは氷結の息で凍りついたが残りの150体は息を掻い潜り突き進む。


 さらに50体のゾンビは八岐大蛇の尻尾で叩き潰され、さらに50体のゾンビが噛み砕かれた。


 そして残りの50体がゾンビが八岐大蛇の肉を食らった。


 八岐大蛇は全身から血を流し、のたうち回る。が最後の50体のゾンビも倒された。


 もうメアリにはゾンビを召喚する魔力は残っていない。


 メアリを噛み砕かんと八つの頭が近づく。


 そして噛み砕かれるその瞬間、落雷のような音が轟いた。


「殺させはしない」


 ケンはつぶやく。メアリは落雷のような一撃がケンによるものだったと知る。


 八岐大蛇の首が一つ落とされ、そこから血が噴き出していた。


 ケンは特殊魔法を覚醒させたのだ。その能力は雷だ。稲妻のような素早く強力な斬撃が八岐大蛇の首を一つ一刀両断したのだ。


 技の名前は稲妻切りだ。


 八岐大蛇は氷結の息で噴き出す血を凍らせ止血した。


 八岐大蛇は氷結の息をケンに放つ。ケンは雷を放出する伝雷でそれを相殺する。


 超高温と超低温により周囲の天候はさらにあれ、竜巻も発生する。


 ケンは稲妻切りで目にも止まらぬ速さで切り掛かり、斬撃と同時に落雷のような閃光を放ち、八岐大蛇二つ目の首を落とした。


 八岐大蛇はケンを噛み砕こうと躍起になりケンを口の中に入れた、今にも噛み砕かれようとしたが、稲妻切りで内側から三つ目の首を落とす。


 今度を左右からケンを噛み砕こうと襲い掛かる。ケンはそれをジャンプで避け、稲妻切りで四つ目と五つ目の首を同時に落とした。


 八岐大蛇は残り三つになった頭で氷結の息をケンに放つ。


 ケンは雷を放出する伝雷でそれに対抗する。伝雷が氷結の息に打ち勝ち六つ目、七つ目、八つ目の頭は黒く焦げ地面に倒れ伏した。


 八岐大蛇は完全に動かなくなった。


 ケンは全身が黒く焦げ付き左肩は凍って動かない。メアリは凍った右足を引きずって歩いている。


「勝った」


「勝てたんじゃな」


 二人は勝てたことを確認した。

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