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第6話 緊急クエスト

 「ん?もう朝か」


 ベットの下を見るとパキラがいびきをかきながら寝ている。こう見ると可愛いんだよな。見た目中学生だし。


 鉄のマグカップを作り、水魔法で水を入れる。コップも蛇口もあるけどこうやることで魔力制御と魔力量を鍛えることができるから。こういう簡単なところから特訓をしとかないといけない。


 「行くか」


 せっかく体が若くなったので学生の頃のようにランニングと筋トレをする。そして異世界なので素振りも忘れずにする。そして簡易版シャワールームを作り体をあらい、風魔法を使って乾かし、前に作った服を身に纏う。よし、パキラを起こすか。


 「すぅー起きてーー!!!!」

 「うわ!なんだ!」

 「朝だぞ。」

 「ああ。レウムか。」

 

 はあ。この寝起きを治して欲しいものだ。今日でゴブリン退治から1週間。あれから順調にクエストをこなし、Aランクまで上がった。パキラが倒した分も俺として出しているのもあるけど異例のスピードらしい。


「今日もクエストに行くか。」

 「うん。その前に飯だな。」

 「あぁ。ごめん」


 

 パンにシチューにサラダ。ハムを食べる。最初の頃はあんまり美味しくなかったけどこの1週間で慣れた。カップラーメンよりは美味しいしね。


 「今日はなんのクエスト受ける?」

 「む。そうだな。レウムもAランクになったんだしドラゴンでも狩りに行くか」

 「え?それじゃあパキラ共食いになっちゃうんじゃ…」

 「ドラゴンは自分の種族以外は仲悪いぞ。」


 そうだったんだ。まぁそうだよね。だってドラゴン同士でよく争っているイメージだもん。

 

 「だが俺と同じ種族はもういない」

 「え。」

 「昔魔王大陸に多く住んでいたが、魔王と対立し、全滅した。」


 そうだったのか。パキラってドラゴンにしてはなんでこんなに人間に優しいんだろうと思ったけどそうだったのか。

 

  「まあでももう吹っ切れておる。ドラゴンは弱肉強食だしな。」

 

 そんな訳ないじゃないか。だって今もまだ人間に加担してるってことは……

 でも本人が吹っ切れたと言ってるんだ。今はまだあまり触れないでおこう。

 

ーーーーーー


 少し、ここでギルドのランクについて説明しておく、この中央大陸には、各国に勇者と呼ばれる者たちがいる。その他に聖騎士や騎士もいる。ランクに関してはこの職業を参考にする。ちなみに俺はSランクレベルらしい。


 Sランク。各国の勇者と同等の能力を持っていて、究極能力(アルティメットスキル)を持っている者もいるらしい。Sランクはパキラを含め、9人いて、中央大陸には5人いる。

 Aランク。聖騎士と同等レベル。みんながユニークスキルを持っていて、世界に200人くらいらしい。一人で普通のドラゴンを倒せる。

 Bランク。ユニークスキルを持っている者もちらほらいるらしい。このへんからベテラン冒険者と呼べるらしい。一人でワイバーンを倒せる。

 Cランク。騎士と同レベル。この辺はみんないい武器を揃えられるレベル。

 Dランク。低級な魔物を難なく倒せるレベル。

 Eランク。初めて魔物と戦えるレベルで、まだ冒険者と呼べないレベル。一般人レベル。

 Fランク。魔物と戦うには準備が必要で、力仕事をして、鍛えてからクエストを受ける。


 パーティーは2人から組めて、5人いて、一個上のランクと戦える。勝つには最低7人は必要と呼ばれてる。

 Aランクが5人以上でSランクパーティーと呼ばれ、Sランククエストを受けれるようになる。


 歩いてると冒険者ギルドが見えてきた。いつもどうり入る。

 

 「よお!超強い新人!」

 「今日も討伐か!? 頑張れよ!」

 

  俺もこの1週間の内に有名になった。天才冒険者として、

 ん?なんか赤いクエストがあるな


 「緊急クエストか。これはいい機会かもしれないな。」

 「緊急クエストって?」

 「その名の通り緊急のクエストだ。普通もっとみんな受けるはずなんだが……Sランクか。よし、俺たちが行こう。」

 

 そうだな。パキラがいるなら安心だ。


 「ギルドへようこそ、クエストを受注なさいますか?」

 「はい。あの緊急クエストを受けたいんですけど。」

「レウムさんなら大丈夫だと思うけどこのクエストはSランクなんですよ。」


 まあここまでは想定通りだけど


 「あっそれならパーティーを作れますか?」

 「わかりました。。もう一人のメンバーは後ろの男の子ですか?」

 「はい。Sランクなので大丈夫ですよね?」

 「え!?そこの13歳くらいの男の子がSランク!?」

 

 驚いてるな。まあこんな少年がSランクとは思わないよな。


 「なんだって!?Sランク!?あそこの少年が!」

 「マジかよ!」

 「嘘かもしれねぇぞ?」

 「そりゃーそうかもな。でもレウムのやつが言ってるからほんとかもよ?」


 ちょっと騒ぎになちゃったな。


 「んー本当かは分かりませんが、パーティー登録をするのでギルドカードを見せてもらってもいいですか?」

 「はい。わかりました。ギルドカード貸してパキラ。」

 

 疑うのは普通だよね。でも疑っても見下したりせずに、本当か確認しようとしてくれてるのはいいな。


 「わかった。ほれ」

 「今パキラって聞こえなかったか?」

 「いやいやまさかな。伝説の魔古龍があんな少年な訳ないじゃないか。」

 「Sランクは本当だとしてもねぇ」

 

 やっぱみんなパキラのこと知っているのか。


 「どうぞ」

 「はい。ありがと……パ…キ…ラ?えええええええええええ本物ですか!?握手いいですか!?」

 「「えええええええええええええええええ」」

 「ふはははは。握手ならしてやろうぞ!」

 「ありがとうございます!もう2度とこの手袋洗いません!家宝にします!」 


 なんか面白いな。

 

 「こほん。では説明しますね。今パーティー登録ができました。このクエストには、もうSランク冒険者のスレッド様が向かったと聞いているので、共闘をお願いします。」

 「わかりました。」

 「場所は依頼書にある通りです。御武運を。」

 「ありがとうございます。」

 


 じゃあ行くか!初めてのSランククエストへ!



 ーーーーーー


 静かな森に一つの人影があった。


 「ここが奴らのアジトか……」


 全身がスーツの怪しい男が建物に向かって足を進める。


 男はドアを開け建物に入る。入るとそこには武装した100人余りの大男たちがいた。大男たちはニヤニヤ笑っている。


 「こんにちは。ここは翼撃の盗賊団のアジトであっていますか?」

 「あん?テメェ舐めてんのか?そうだよ!ここが翼撃の盗賊団のアジトさ!知ったところでテメェはここで死ぬけどな!」

 

 周囲で笑いが起こる。


 「あなたたちがさらった人ってどこにいるかわかりますか?」

 「舐めてんじゃねぇよ!」


 大男は手に持っていた斧を掲げ、そのまま振り下ろす。周りの大男たちも男がしんだと思ったが、男がいたそこには誰もいなかった。


 「ふぅー当たったら痛そうだなぁ〜」

 

 上から声がした。男は上に逃げ、空を飛んでいた。


 「飛行魔法か?」

 「不正解〜」 


 男が愉快そうに答える。


 「おい!魔術師ども!撃ち落とせ!」

 「ごめんね〜もう終わったよ〜」

 

 男がそう言い終わった時、全ての大男たちが糸で包まれ、転がっていた。大男たちは気持ち良さそうに地面に伏せていた。

 



 


 


 

 


 

 

 



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