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第5話 十魔天王

ふう、これで17匹目か、依頼は5匹だから達成はしてるんだけど、まあもうちょっと狩ってくか。パキラはもうちょっと狩ってそうだし。


 俺は今、ゴブリン退治にきていた。森についてからパキラがゴブリンをどっちが多く狩れるかで勝負しようと言い始めて、30分たった。1時間が制限時間だったから後半分か。ペース上げるか。


 『前方にゴブリンの群れがいます。全部で5匹います。』


 おっナイス!よしあの茂みの奥だな。


 ガサガサ


 「ん?」


 そこにはゴブリン5匹が倒れていて、白いスーツを着た白い髭を蓄えた老人がいた。


 「あぁ。あなたもこのゴブリンを追ってきたのですか?横取りしてすみませんね。」

 「あ、いえ、大丈夫です。」

 「ありがとうございます。」


 『⚠︎警告 相手の魔力量がマスターの十倍あります。』


 え?まじかよ。これか、違和感の正体。ゴブリンを見つけてつくまでは10秒くらいだった。だからこのおじいさんは10秒で5匹を殺したってことになる。しかも剣で切った後が見えて、血飛沫も飛んでいるのにこのおじいさんには一滴もついていない。このおじいさん。何者だ?


 「……」

「ははは!そんなに警戒しないでいいわ。それにしてもよく気づいたのう。それにお主、人間にしては魔力量が多い方じゃな。」


 なんだよ、それじゃあこのおじいさんが人間じゃないみたいな言い方じゃないか。


 「お主、名はなんという?私はゴードン・パリヤッソと申します。」

 「お、俺は、レウム・ビクトリーです」

 「ふむ。いい名じゃな。名付け親はなかなかいいセンスを持っておられる。」


 だってさ。褒められてるよパキラ。


 「では私はここらでお暇させていただこう。レウム殿は今ゴブリンを狩っているのだろう。この死体はお譲りさせてもらいます。これも何かの縁ですな。ではまた。」


 そう言って老人は森の奥に消えた。


 んーなんだったんだろう。あのおじいさんの正体は。


 『マスター後5分ですよ。』


 あっやべ!急がないと!


 

ーーーーーー


 結局あの後数匹しか狩れなかったな。21匹か。これじゃあ勝てなさそうだな。


 「ようレウムよ。何匹かれたか?」

 「21匹さ。パキラは?」

 「うむ。少し予想外のことがあって17匹しか狩れなかったのだ。」

 「え!まじ!じゃあ。今日は俺がベットってことでいいか!?」

 「そういうことになるな……」


 俺とパキラは国王への謁見を早くするためになるべく節約するために宿は一部屋のシングルにすることになった。今回のゴブリン退治はそのベット権をめぐって、どっちの方が狩れるかという戦いだった。


 「それにしても予想外の出来事って何があったの?」

 「うむ。実はな……魔王に会った。」

 「へぇ〜魔王ですか。めずらしいね……ん?……魔王!?」

 「そうだ。会ったのは十魔天王の一柱。炎王フレイムだ。」


 魔王か……てか魔王は北にある魔王大陸にいるんじゃなかったのか?


 「ここにいるってことはもしかして中央大陸への侵攻を考えている…?」

 「え!それってやばいことなんじゃ?」

 「ああ。そうだったらやばいな。」

 「なんで魔王が直接調べにきてるんだ?」

 

 普通四天王とかだろ


 「十柱の魔王はみんな手を組んでいるんだ。そうだな。いい機会だし魔王を全員教えてやろう。」

 「おお!」

 「まずは一柱目、はるか昔から君臨し、今までずっと人間と敵対してきた最強の魔王……原初の魔王クリスマス・カニエーツ」


 クリスマスって…でも最強なのか。会いたくないな。


 「二柱目、空間を操り、魔王唯一の女の子だが、小さく、幼い可愛い見た目に反して、性格は残虐そのもの、妖精女王アリス・デザストレ」


 女の魔王か……残虐なのか。会いたくないな。


 「三柱目、炎を操り、全てを燃やす竜の子、炎王フレイム・プロクス」


 全てを燃やすし竜の子供か、怖すぎる。会いたくないな。


 「四柱目、全ての水を操り、全てを圧迫させる竜の子、水王 アクア・ヴィーズ」


 また竜の子か。怖すぎる。会いたくないな。


 「五柱目、巨人の王にして魔の王。かつて人間から奴隷として扱われていた巨人族を自ら魔王になることによって救った巨人の王ジガンテ・コーニング」


 めちゃくちゃいいやつやん!でも踏み潰されそうで怖いから会いたくないな。


 「六柱目、鉄壁の守りにして最強の防御。防御力と体力共に最強の盾、守護王 アパル・ブワルーン」


 負けないけど倒せないってやつか。会いたくないな。


 「七柱目、武を極めし最強の拳、戦いの技術で言うと魔王1位の最強の矛、拳王 ガイル・ロンバート」


 矛盾起きてしまってるやん。今度どっちが上か戦って欲しいな。でも会いたくない。


 「八柱目、幻の王にして剣聖の名を持つ天才騎士、幻想王 ゴードン・パリヤッソ」


 剣聖か、じゃあ俺と一緒だな。幻を喰らいたくないから会いたくないって……


 「会ってるやん!」

 「ん?会ったことがあるのか?」

 「うん。さっき森で会ったよ!マジか、あれが魔王。」

 「大丈夫か?何もされんかったか?」

 「うん。話したけど気楽なおじいさんみたいな感じだった。」

 「あやつがいるということは本当に侵攻する気なのか?」

 「まじかよ…ごめん話を折っちゃったね。続けて。」


 後二人気になるし

 

 「む、そうだったな。次は幻想王の弟にして、道化の王、何も信じることのできない奇術王 カーソル・パリヤッソ」

 「なんか大変そうだな……」

 「こいつに会ったら逃げた方が良いな。1度目の対戦では絶対に勝てん。」


 パキラがそんなにいうほど強いのか……


 「そして十柱目(ラスト)は新参の魔王にして、前十魔天王討伐に勇者1名討伐という異常者(イレギュラー)こいつは会ったことがないからわからんが強いことは確かだ。」

 「そうか。」

 「ちょうどだな。夕飯を食べて寝よう!」


 ーーー天王会議室にてーーー


 「ふむ。この間の魔力反応はやはり魔古龍だったか。」

 「ええ。王都エルムーにいました。」

 「クリスマス殿、後もう一人、レウム・ビクトリーと名乗る少年と会いました。ご存知で?」

 「ほう。誰だそれは」

 「この間の魔古龍の対戦相手だと思います。人間にしては魔力量が多かったのもありますし、、特質能力(ユニークスキル)に目覚めていそうでしたよ。」

 「そうか。引き続き二人にちょうさを続けてもらおうかな。みんなもいいよね。」


 「うむ。この二人なら信用できるしな。」

 「ゴードンさんはいいと思うがフレイムのやつはいらねーだろ」

 「あん?」

 

 「まあ、まあ。でも俺たちが中央大陸を攻めるのは今年の12月25日だ。後10ヶ月ほど。みんな各自部下と自身の支度を頼むぞ。」

 

「「「わかった。」」」

 



 


 



 

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