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第4話 王都エルムー

 「なあレウムよ」

 「はいなんでしょう」

 「その敬語やめてくれぬか?」


 パキラと出会って次の日。怒られてしまった。


 「なんでですか?」

 「言ったであろう。レウムと我は対等。友達じゃ。対等の関係なのに敬語はだめじゃろう。」

 「そうですか。ではやめます!いや、やめるよ」

 「うむ!ありがとう!」


 あの後、色々話した。パキラは魔古龍といい、この世界の四古龍と呼ばれる存在らしい。とんだ大物だった。そして、俺たちがいたあの場所は大陸の最南端に位置する森で、パキラの縄張りになっていて、人は不可侵の場所だったらしい。

 あの研究所は結界に守られており、パキラも認識できなかったらしい。申し訳ない。虫や生物もいなかった理由もそれかもしれない。

 パキラは俺と戦う1週間前に何者かに襲われて、それを俺と勘違いしたらしい。謝られてしまった。それにしても四古龍と崇められるパキラと戦おうとは、俺以外にも馬鹿はいたらしい。


 そしてここからはベルに聞いた話だ。この世界は大陸が全部で6つあり、今いる大陸は中央大陸と呼ばれる大陸で、中央大陸には5つの国があるらしい。俺たちは、今北にあるサウス王国に向かっている。


 次はスキルの話だ。

 スキルは神級能力(ゴットスキル)帝級能力(エンペラースキル)究極能力(アルティメットスキル)王級能力(キングスキル)特質能力(ユニークスキル)特殊能力(エクストラスキル)希少能力(レアスキル)通常能力(ノーマルスキル)に分かれているみたいだ。

 俺の持っている能力は全部特質能力(ユニークスキル)らしい。



  「レウム!前方に魔狼3匹いるぞ!」

  「OK!ありがとう」


 氷槍(アイスランス)で1匹持っていき、特質(ユニーク)の愛刀で残り2匹を切る。パキラはまだ戦闘慣れしていない俺のために獲物を譲ってくれる。この調子で王都まで向かおう。



 ーー王都まであと3日ーー



 「陛下!報告いたします!先日の膨大な魔力反応の原因は魔古龍パキラ様のものだと思われます。」


 「なに!?魔古龍だと!?不可侵の領域に何者かが入ったのか?」


 「そう思われます。魔力を分析したところ、超凝縮極炎魔法(インフェルノファイア)全排除(オールデリート)などの魔力反応が感知されました 。」


 「全排除(オールデリート)だと?そんなに相手が強かったのか?でも全排除(オールデリート)を使われたのなら、生きてはおらぬか……引き続き調査せよ!」


 「は!」


 

 ーー3日後ーー


 あれから、10分に1回程度で魔物と遭遇したが、全部何事もなく倒せた。あのあたりはパキラの魔力で魔物が多いらしい。山も所々あったけど、魔力で身体能力をあげたこの体ではつられることもなく走れる。

 森を抜けると 大きな街が見えてきた。

 

 「見えてきたな。」

 「あれが王都?」

 「そうだ。あれがこの国の王都エルムーだ。」


  やっと着いた……いくら疲れづらいないとはいえ、三日も走ってたら疲れた。着いたらまず宿にいきたいな。


 「着いたら国王に謁見に行くぞ。」

 「え」

 「先日の戦いの件も報告しないといけないしな」

 「国王って服も持ってないし……」

 「そんなものいいわ!」

 

 『魔法で作られてはどうですか?』

 

 あっその手があったか……いや、でもこれは国王に会わない口実なんだよ。


 『国王には会った方がいいと思いますよ』


 まぁ普通そうだもんな。だけど俺はこの世界で貴族になりたくないんだよな。


 『大丈夫ですよ。』


 何を根拠に……


 「そうだな。金を集めて服を買わないとな。ではギルドに依頼を受けに行こう!」

 「え」


 ギルドか。やっぱりこの世界にもあるのか。でも今からお金を集めるのってとても大変なんじゃ……


 「もしかして、レウムはギルドを知らないのか?」

 「あぁ、いや知ってるよ。」

 「そうか。では行こうか。」


 まぁ簡単な依頼を受ければすぐに終わるでしょ。


ーーーーーー


 「ここが冒険者ギルドだ。」


 目の前を見上げると大きな看板に冒険者ギルドと書いてあった。そういやこの世界は文字は日本語なんだな。そういや言葉も


 『いえ、日本語ではありませんよ。この世界は文字と言葉は統一されていますが、日本語ではありません。私の方で全て翻訳させていただきました。』


 そうだったの!?ありがとう〜


 『いえ、これくらい当然です。』


 謙遜しなくていいのにまぁありがとうな


  『……』


 「大丈夫か?急に立ち止まって笑って。」

 「あ、あぁ。大丈夫だ。」


 やべ、つい。


 「ああ。スキルと話していたのだな。ではまずはレウムのギルドカードを作ってもらおうか」 

 「ありがとう。パキラはもうあるのか?」

 「昔つくってもらってな。」

 

 へぇ〜意外だな。そういうの持ってなさそうだけどやっぱ一番上のSとかだよね。


 受付から伸びている最後尾に並ぶ。前は6人くらいかな。多いな人。それにしてもいい匂いだな。冒険者ギルドだから臭いかもと思ったけど木のいい匂いがするな。


 「ギルドカードの制作お願いします。」

 「ギルドカードの制作ですね。わかりました。紛失などしたら次回から料金が発生するので気をつけてくださいね。」


 初回は無料なのか。お金がかかるかもと心配したけど大丈夫そうだな。


 「ではここに血を垂らしてください。こちらのナイフをお使いください。」

 「わかりました。」


 痛って


 「できました。」

 「ありがとうございます。こちらがギルドカードです。すみませんただいまこんでいて、詳しくお説明できないのでこのマニュアルをよく読んでから依頼を受けてください。」

 「わかりました。ありがとうございます。」

 「ありがとうございました〜」


 ギルドカードは白ね、えっとマニュアルは……


 『スキル解析鑑定と叡智が発動。解析完了しました。』


 うわっ頭に情報が流れ込んでくる。マジか、こんな裏技があったのか。前世で欲しかった。


 「レウム、登録は終わったか?」

 「ああ。ばっちりさ!」

 「ああ。それならよかった。ではフリークエストのゴブリン退治に行こう。」

 「ゴブリンか。行きにも何回か居たよな?」

 「あれはホブゴブリンだ。まあ最初は簡単なやつからだろう。」

 

 この世界初めての冒険者の仕事!ゴブリンなら何回か倒したけどワクワクするな!

 

 



 

 






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