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第3話 魔古龍

 よしっこれでだいぶ分かっただろう!


 初めて魔法を使ってから3週間くらい経った。今体がロボットと融合しているため、飲まず食わずで過ごしていけるが、食べ物が恋しいな。スキルは一通り試し終わった。

 鉄人のスキルは使い勝手がいいし、使ってて楽しかった。鉄操作をうまく使いこなすのに結構時間を使ってしまった。

 

 でもそのおかげで、刀:特質(ユニーク) 大剣:特質(ユニーク) 片手剣:希少(レア) 双剣:希少(レア)の四つが作れた。

 

 この世界の武器は……超越武器>神器>伝説(レジェンド)究極(アルティメット)特質(ユニーク)希少(レア)特上(スペシャル)通常(ノーマル)に分かれており、特質(ユニーク)に関しては英雄レベルが使う武器らしい。そんなのが簡単に作れるのがこのスキルだ。あと手を覆ったり、鉄を大きくしたりとかなり自由なスキルだった。



 混沌のスキルだが、これはよくわからなかった。無効化はどんな魔法でも消せてすごかったし、作った剣すら消せた。やばいスキルなのは分かった。


 賢者だが、これを試すのに一番時間がかかった。いろんな魔法がありすぎて、大変だったが、森羅万象を使って、高速演算で一気に覚えられた。ベルは教えてくれなかったが、それは俺に自分が教えたいかららしい。


 剣聖だが、これのおかげで、剣はだいたい使えた。魔法闘気をまとえば、魔力耐性や、物理耐性など色々強くなった。力も強くなったので、魔法闘気を纏えば大剣も振り回せた。付与魔法で、風属性と雷属性と衝撃を付与したので、化け物じみた破壊力を手にできた。山すら消し去れると思う。刀だが、炎属性と雷属性と斬撃を付与したので、なんでも切れた。土魔法で作った岩のお城もスパンスパン切れた。


 で、3週間でできなかった特大魔法を今から使う。


 『マスターの力でしたら山など消し飛ぶでしょう。』


 「まあやってみるか。」


 鉄人のスキルで作った杖(特質)を掲げ使うのは核撃魔法:超凝縮極炎魔法(インフェルノファイア)


 「インフェルノファイア!」


 ゴゴゴと音をたて、真っ赤な光線が目の前の山に降り注がれていく。一瞬で山を一つ消し去ってしまった。


 「……」


 この魔法は封印することにした。危険すぎる。元の世界に行ったらこの魔法を使えるだけで世界征服できそうだ。


 『うまく発動できましたね。次もこの調子で打ってみましょう。』


 「次!?もう撃たないよ」


 『ええ!?次は氷の核撃魔法絶対零度(アブソリュート・ゼロ)を打ちますよ!!』


 いやいやいや、絶対危険な魔法だよね……


 『わかりました。それでしたら……』


 『’’危機察知発動’’対炎結界を自動で発動します。自動で変身を発動します。』


 え


 その瞬間。俺の周りが紫の炎により燃やし尽くされた。


 「ここにいたのか……探したぞ。今度こそ逃がしはしないぞ。」


 そう言って俺の目の前に現れた存在は、紫色の鱗に包まれ、一部金色の鱗を身につけ、頭からは金色のツノが生え、紫色の翼と胴体からは四足の足と尻尾が生えている。紛れもなくこれは……(ドラゴン)だ。


 「ほう、これはお主の居所というわけか。これでもう逃げられまい。結界に包まれていたようだが、先程の魔法で自分で解除してしまうとは愚かだな。」


  マジか。さっきの魔法で解除しちゃったのかよ!てか龍はやっぱ話せるのか。


 「お主喋らぬし強いから人ではないと思っていたがゴーレムじゃったか。ゴーレムにしては細かいがな」


 よく喋るなこの龍。もしかしたら説得できるかも?


 「あのーすみません。もしかして先程の魔法で起こしてしまいましたか……?」

 「お主喋れるのか?」

 「あ、はい。喋れますけど」

 

 あれ?喋れないと思われてたのか?でもベルの体になってみてるみたいだし、しょうがないのか?次から勝手にベルの体にしないように設定できないかな


 『できますよマスター』


 あっ喋った!てか心の声聞こえるのか?


 『聞こえますよ。では、自動変身をOFFにしますね。』


 なあベル。この状況どうしたらいいと思う?


 『そうですね……ぶっ飛ばしましょう。』


 いやいやいや。絶対ダメでしょ


 「ふむ。そっちから仕掛けて来ないのか?やはり別人?いやそれはないか。このような場所に立ち入れる者はいないはずだからな。罠でも貼っているのか?でもこちらから行ってやろう!龍の爪(ドラゴンクロー)


 『マスター避けてください!』


 「うわっ!」


 危機察知と未来予知とこの体のおかげでなんとか避けれた感じだな。それにしてもひどいぞ。この攻撃力は……地面が抉れてるじゃないか。


 「ふむ。やはり避けるか。ならばこれなら!」


 『ブレスです。マスター』


 ナイス。ベル。


 地面を蹴り、目一杯右に行って避ける。俺がいたところはブレスで飲み込まれる。危なかった。これは戦うしかなさそうだ。


 『では反撃です。』


 ああ。練習どうりだな。


 俺は地面を全力で蹴り、さらに風魔法で加速する。そして、腕を鉄化してさらに風魔法でコーティングして相手の胴体を思いっきり殴る!


 「ぐはっ」

 「よし!」


 この攻撃は大岩すら砕く攻撃だ。たとえ龍でも怪我くらいはするはず。


 「ここまでは予想どうりだ。だがもう油断しないぞ。」


 やばい大技がくる。そう俺の勘が言っていた。


 「どこに逃げても無駄だぞ。」


 そう言った直後龍は翼を羽ばたかせて、空をとぶ


 とにかく俺はその場所から走っていた。少しでも遠くに


 「ふん。逃げても無駄と言ったであろうが。全排除(オールデリート)


 直後、龍を居たところを中心に直径1kmが地面も、山も、木も、森も消え失せた。


 『大丈夫ですマスター。私の体が身代わりになりました。変身は解除されます。地上に転移します。』


 そうか。なんとか無事か。あんな技を受けそうになったら変身を使ってくれ。


 『わかりました。でもマスター。来ましたよ。』


 え。


 影で暗くなる。バサッバサッと翼の音がする。来たようだ。あいつが。


 「まさかあの技を受けて生きている生物がいるとは。人が化けておったのか?」

 

 こうなったらやることは一つ!謝罪しかない!


 「すみません!許してください!」

 「ふむ。許しを乞うなら許そう。だが二つ疑問がある。」

 「なんでしょうか?」


 ふう、なんとか許してもらえそうだ。


 「お主はなぜあの技を受けて死ななかったのだ?」


 ああ。それね。なんて答えたらいいんだろう。


 『スキルといえばいいでしょう。』


 おお!ありがとう!


 「あれはスキルです。ロボットになれるスキルです!それでロボットが身代わりになってくれたおかげです!」

 「ふむ、あれほどの攻撃を身代わりとは、究極能力か?それにロボットとはなんだ?」

 「あ、ゴーレムみたいな者です。」


 究極能力とはなんぞや?


 『スキルの格のことです。』


 「では二つ目。お主は先日我を襲った者か?」

 「襲った?貴方様のような方を襲うなど愚かな行為など決して!」

 「ふむ。その顔は嘘はついてないようだな。ならばよかろう。」


 はあ。よかった。


 「我は魔古龍パキラ!我はお主を認め、友とする!貴様、名をなんと言う!」

 「えっと……」


 やばい展開が早くてついていけない。えっと名前名前


 『マスターは今、この世界名前がありません。名前はなしといえばいいでしょう。』


 「よろしくお願いします!名前はありません!」

 「名前がない?人にしては珍しいよし!我がつけてやろう」

 

 え?


 『この者に名前をつけてもらうといいでしょう。魔古龍の加護も得られます。』


 そうか。じゃあいいか。変な名前だったら変えてもらおう。


 「そうだな。レウムなどはどうじゃ?」

 

 レウムか……悪くないな。


 「とてもいいと思います。ありがとうございます!でも苗字はどうするんですか?」

 「そうか。人の世にはそういうものもあるんだったな。ならばお主がつけてくれぬか?」


 え?俺がつけるの?えーっとかっこい名前。勝利!とか?いやださいか。勝利は英語で……ビクトリーだ。ビクトリーでいいか。


 「ビクトリーなんてのはどうでしょう?」

 「ふはははは!いいなじゃ!よかろう我はこれからパキラ・ビクトリーでお主はレウム・ビクトリーじゃ!」


 そういった後、パキラの体が光出した。


 光は小さくなっていき、やがて、人ぐらいの大きさになって光が止んだ。そこには13歳くらいの美少年がいた。


 「ふむ。これが人の体か。悪くないな。」


 なっイケメンだと!ずるいぞ龍族!


 「ではよろしくな!レウムよ!」

 「はい。よろしくお願いします…‥」


 こうして、異世界に来て初めて友達ができた。

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