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資料編:現時点での登場人物一覧2版 ヴィナロス王国の王族・貴族・軍人

現時点での登場人物の一覧です。分量が多くなったので、4つのパートに分けました。同時に投稿しております。

この一覧はベータ版です。

※主人公の暮らす国(ヴィナロス王国)の風習で、性別に関係なく結婚後も実家の姓を名乗る。身分を表す際に、例えば“アーディアス公爵夫人”と付けられることで続柄を表す。

※ケモ耳タイプの獣人族ナハムの名前は、個人名・父親の名・母親の名で構成されている。本来姓名を持たないが、ヴィナロス王国の貴族には王から家名を賜っている例もある。


【王族】

・ガイウス2世、ガイウス・ガルダーン・ド・ヴィナロス

 ヴィナロス王国の現国王。

 ヒトの初老の男性で、背が高く、少し色褪せた金髪の持ち主。家族は王妃(未登場)と息子のアントニオがいる。

 国王として有能な統治者であり、宰相や大臣たちの報告や進言をもとに、適切な判断を下し政策を進める。統治は融和的で、強硬路線をとることは無い。周辺諸国とは民族・文化・種族を問わずおおむね平和で安定した関係を築いている。

 東の隣国・ヤー=ハーン王国の動きを警戒しており、情報の収集と防衛体制の強化を決めた。過去にヤー=ハーン王国との関係悪化を恐れて、スカール一世がおこなった亡命貴族狩りに助力もしなかったが妨害もしなかったことを少し悔いている。


・アントニオ・ガルダーン・ド・ヴィナロス

 王国の王太子。現国王の第一王子。10年後に譲位を受けて国王アントニオ3世として即位する。

 “筋肉質で厚みある体に背も高く、明るい金髪にエメラルドのような緑の瞳、男らしくも整った気品ある顔立ち”という完全なイケメン王子様。顔が近いとイケメンオーラでキラキラが眩しく感じるほど。

 国をそつなく治められていたので、統治者としての能力は平均以上はあると思われる。少なくとも見掛け倒しの無能ではなかった。既婚者で、すでに息子がいる。

 ダルトンとは幼馴染で古い友人でもあり、アーノルドやアインと共に『やんちゃした仲だった』。今でもダルトンに馴れ馴れしい。


・カミーユ・キャストレット・ド・ヴィナロス

 ヴィナロス王国王太子妃。10年後には国王アントニオの即位に合わせて王妃となる。

 北方のある王国の王族出身の姫君。しばしば理由を問わず男子優先、女子の教育や訓練が軽んじられることが少なくない北方のヒトの国にあって、幼少の頃から勉学に、魔術修行に、剣技など武道の訓練に励んでいた。

 本人いわく“甘いお菓子も好きですけれど、難しい課題を解けた時の達成感には劣りますわ”。

 その結果として本人曰く“国許の令嬢の集まりでは浮いていた”が、ヴィナロスに嫁いでからは、その努力が報われた形になり毎日が楽しい。


・ルカ・ガルダーン

 第一王子。作中には未登場。【白薔薇の聖女と黒薔薇の魔女】での最初の攻略対象。アントニオの息子である。現時点で1〜3歳と思われる。

 ゲームの中では、聖女エンドでは善政を敷く理想的君主に、魔女エンドでは暴虐と恐怖で支配する圧政者となることが描写されるが…。


・ウード1世、ウード・ガルダーン・ド・ヴィナロス、建国王、勇者ウード

 後世に『勇者』と呼ばれた人物のひとり。

 正確な出身地は定かでないが、最初の活躍は現在のヴィナロス王国の北部地域に集中しているので大まかにその辺であろうと推測されている。

 当時、世界各地を圧政と搾取のもとに置いていた大帝国への反乱勢力に身を置き、北部の湖岸にある北街道の町ブレビニー防衛戦で名をあげる。

 その後、帝国の背景に悪魔の地上侵略があることを明らかにすると、反帝国の諸勢力を糾合(きゅうごう)して戦い抜き、文字通り世界の危機をどうにか人類側の勝利に導いた。

 大戦後はヴィナロス王国を建国し、初代国王の座に就いた。

 国王となってからは、その時代のヒトの勢力の南端部分で、獣人種と(ドラゴン)の領域の間にあったヴィナロスの地でのヒト社会の安定を図るために融和的な政策をとった。

 金角の黒竜王によると、彼は“神々が勇者ウードたちに強力な加護”、いわゆる『チート』を与えられていたという。


・フィリップ1世

 後世に“復興王”と呼ばれた5代前の国王。

 先代の王のアーベル2世の従兄弟にあたる。先代の王の横暴に耐えかねた人々を率いて反乱を起こし、アーベル2世を討伐した。その後、荒れ果てた国土と人心の復興に力を注いだ。

 ヴィナロス王国での法律を整備し、公文書管理を徹底することで、たとえ暗愚な王が出現しても悲惨な結果を生まないように法治主義への道筋を開いた。

 現在の王家のメンバーは彼の子孫にあたる。


・アーベル2世

 後世に“暗愚王”と呼ばれた6代前の国王。

 “それをしたら人として終わってるだろ”と誰でも思うような事をだいたい全部やった、と言われるほどの悪逆非道ぶりで知られる。三人いた妻はいずれも殺害、二人いた子供を自ら凌辱して廃人にするなど、家族であっても彼は毒牙にかけた。最終的に叛逆を招いてフィリップ1世に討たれた。

 彼の遺体は燃やされて遺灰は川に投げ棄てられ、歴代国王の中で彼だけが王家の霊廟に葬られず墓も無い。

 アントニオも“過去の事とはいえ、あんなのが一族にいたとか完全に黒歴史”と言うほどであり、芝居で『悪役の王様』を出す場合は彼に仮託している限りお咎めの心配は無いためアーベル2世をモデルにしている場合が多い。国家公認のドクズである。



【貴族】

・アルディア・サイヴス・ハルア・コンカーヴ

 ヴィナロス王国の宰相。コンカーヴ公爵家当主。

 国王陛下の右腕、この国のナンバー2であり、王国の諸官庁の多くは宰相の元にある。ダルトンの直接の上司にあたる。

 ケモ耳タイプの獣人族ナハムの女性。明るい褐色の肌で、“猫に似たモフモフした白い毛に覆われた三角形の耳”と“白く長い尾”、“金色の目”をしている。

 名前が長いので、普段は“宰相閣下”と呼ばれることが多く、“コンカーヴ卿”と呼ぶ人はごく少ない。

 宰相を務めるだけあって極めて優秀であり、実務能力に優れ、頭のキレも良く回転も早い。厳しい質問を飛ばす前にこめかみに人差し指を当てる癖がある。国内のさまざまな政治的思惑や経済的事情を受け止めて、うまく転がす恐るべき政治的才覚の持ち主。

 ダルトンは彼女に御前会議の議題のプレゼンをおこない、奏上を認められた。この一件で彼女はダルトンへの評価を上方修正したようである。


・クリステル・マージー

 アーノルド・バーナードの妻。

 バーナード公爵家の領地の1つ、リーモックス領の隣に領地を持っつマージー侯爵家の娘で、マリア・アンブローズとは王立学園でのクラスメイト。

 やや引っ込み思案な傾向があるため“家庭的な性格で、結婚して以降、公式行事以外ではたまに見かける程度になってしまっている”。


・リディ・バーナード

 バーナード公爵家の先代当主。アーノルドの母で、ダルトンの義母のテレーズの姉妹。


・フレデリク・ヴェルフェイル

 リディ・バーナードの夫。


・ユリアン・アンブローズ

 アンブローズ辺境候当主。

 ヴィナロス王国とアル・ハイアイン王国が接する西の国境『西の山脈』の一帯を治めている。国同士の諍いは無いが、山が深いので魔物(モンスター)や危険な猛獣の出没が絶えない地域であり、日常的にそれらと戦ってきた歴戦の戦士。声が大きい。王家からいくつかを勲章を賜っている。

 ダルトンの父・パウロと同年代で、髪には白髪が目立つ初老にさしかかった風貌の男性。“それでも偉丈夫という表現が似つかわしい”頑健な体格で、ダルトンより頭1つぶん背が高い。

 アンドレアの祝福式に合わせて夫婦で王都にやってきた。孫にあたるアレクとアンドレアを可愛がっている。


・テレーズ・バーナード

 アンブローズ辺境侯夫人。アーノルド・バーナードの叔母にあたり、アーノルドの母の妹である。

 “老いてなお気品と毅然とした佇まいを失わない”女性だが、お淑やかなだけの貴婦人では無く細剣(レイピア)と弓の名手。しかし腕を振るう機会に恵まれず燻っていたので、魔物(モンスター)の多い西の国境に嫁ぐ時には乗り気だった。

 彼女の有名な逸話に、嫁ぎ先に向かう道中で魔狼(ワーグ)の群れに遭遇し、ちょうど迎えに来たアンブローズ辺境侯がたどり着いたため“私と夫は、共にウェディングケーキを切るより先に魔物(モンスター)の首を斬りましたわ”と語ったというものがある。

 夫のユリアンは最初に迎えた第一夫人が早世したため、テレーズは形式上第二夫人にあたる。


・フィアナ・バイヨンズ

 バイヨンズ侯爵家当主。白い髪を綺麗に結い上げたヒトの女性。

 司法長官を拝任する。膨大な量の法律・勅令・判例を記憶している。博覧強記の人とはこの人を指して言うべきだと言われるほど。国王への法律上の助言は彼女がすべておこなっている。

 長年にわたって王国の法律を体系づけしようと努力しており、ヴィナロス王国での司法改革を進める。


・ルイス・ヴェッドン

 ヴェッドン侯爵家当主。ヒトの男性。

 財務大臣を拝任する。ある大商人の双子の兄弟の片割れで、元平民。ヴェッドン侯爵家に婿入りして後継となった。カイゼル髭が特徴的な『おじ様』という感じの紳士。

 王国の諸契約を見直して時代に合った内容に改める業務改善計画の完遂、開拓などの開発事業に積極的な財政支出を提言して国家収入の底上げに貢献するなど、財政面での功績は多大なものがある。

 公職に就く前は自ら経営する貿易商会の会長であり、主に穀物の輸出入・流通業で財を成していた。


・ジョルジュ・ゴルデス

 ゴルデス侯爵家当主。ヒトの男性。

 外務大臣を拝任し、外交畑を長く歩んできた。10の言語に堪能な弁舌の天才。

 おおむね友好的な関係ではあったが国境をめぐる小競り合いがしばしばだった、アル・ハイアイン王国との国境線を確立させた功績が特によく知られている。

 仕事の性質上、国を出たり戻ったりが多くて御前会議には名代を寄越すことが多い。

 ケイト・ディエティスの危機を伝えたダルトンに、彼女の保護をすぐに決めた。この他にも謎が多いヤー=ハーン王国関係の情報収集と工作を密かに進めている。


・ヨハン・ムーリン

 ムーリン公爵家当主。ヒトの男性。

 内務大臣を拝任する。前宰相で世の表裏に通じた老獪(ろうかい)な政治家。ヴィナロス王国の『政界三大妖怪ジジイ』の一人で、カステル卿やモンジェリン卿と同世代の人。

 厳粛さを求められる儀式の場でない限り、しわを刻んだ顔に常に穏やかな笑みを浮かべているが、仮面のように笑顔が張り付いていて表情から彼の心の機微を知るのは難しい。

 一方で茶に関しては当代一流の趣味人で、自分で茶を淹れるだけでなく、茶葉の選定やブレンド・茶器の収集までおこなう。


・ローラン・ガロベット

 ガロベット侯爵家当主。ヒトの男性。

 産業大臣を拝任する。どことなくハンプティダンプティの卵を連想させる、小太りの40代半ばのおっさんだが、見かけによらずフットワークが軽い。国内各地の各産業のキルドや現場を視察して回っているので実情に通じている。少々口が軽いのが欠点。

 ダルトンの進める教育政策に期待を寄せている。


・エリス・フレーヤス

 フレーヤス侯爵家当主。ヒトの女性。

 農業大臣を拝任する。留学して数学者として学を成し、そして帰国の後は設計技師としていくつもの省庁を渡り歩き軍歴まである、必ず計画を完遂させる“鉄血の女侯爵”の異名を持つ傑物。

 行動や思考・発言は技術屋らしい実践的なもので、良くも悪くも表裏がない。


・ユーリ・モンジェリン

 モンジェリン公爵家当主。城塞都市エングルムの領主。

 ヴィナロス王国の『政界三大妖怪ジジイ』の一人で、カステル卿やムーリン卿と同世代の人。

 各地の貴族が集まる議会『貴族院』の議長を務める。王国のそこかしこに封じられている貴族たちの代表者。元々は金竜騎士団団長を務めていた将軍で、武人肌の人である。

 カステル卿やムーリン卿と比べると、政治力はやや劣るらしい。


・ミリアン・クレスト

 モンジェリン公爵夫人。

 エングルムの北にある東部の有力諸侯の出身で、ダルトンの母のソフィアと同世代。

 押しの強い感じのゴージャスなオバちゃん風だが、それが下品さや俗悪さになっていない貴婦人であり、また頭の回転が早い。

 夫の影響か元々なのかは不明だが、激昂しやすい一面があるものの落ち着きを取り戻すのも早い。状況に応じた会話も巧みで、社交界を泳ぐのに慣れている。


・アーネスト・ファブラ

 ファブラ伯爵家当主。ファブラ伯爵家の当主が代々務める典礼長官を拝任する。

 ガイウス2世と同じぐらいの年齢。白髪が多く混じって灰色に見える髪をキッチリと整えて、いつも慇懃(いんぎん)な態度を崩さない人物。

 典礼長官は決してお飾りの仕事では無く、国王陛下の秘書であり、王家の執事のような役職。国王の名代として行動することも少なくない。しかし、実際のところ彼が何をしているのか不明であり、実は王国の諜報部門の長だとする噂すらある。


・アンドレ・モリソン

 宮廷魔術師長付きの公設秘書官。多くの場合、役職名で呼ばれている。

 とても有能で仕事も早い。上司であるダルトンに対して、いささか無礼に思われる口をきくが、これはダルトンとあまり年齢差がなく、また長年の信頼関係があるため。

 とある貴族とは名ばかりの、さる男爵家の次男に生まれる。王都の庶民が暮らす地区に自宅がある。


・アルバス伯爵夫人・ギリアム伯爵夫人

 マリアの友人で、妊娠前はよく連れ立って夜会やお茶会などに行っていた。臨月になってもたびたび『見舞い』と称してやって来ては話し相手になっていた。

 つまるところ、マリア・アンブローズの元に情報を集める諜報員である。


・ベアトリス・クラレット

 ドエルフィ侯爵夫人。王都では礼儀作法やダンスの教師として知られている。

 マリアの友人のひとりで、アルバス伯爵夫人・ギリアム伯爵夫人とともに仲が良い。彼女もマリア・アンブローズの元に情報を集める諜報員である。

 アンドレアの命名式の後の宴の余興でダンスを踊るとき、アイン・サバティスの相手役としてマリア・アンブローズから指名された。


・サマーズ侯爵とイリヤ侯爵夫人

 アンドレアの命名式に招待された夫妻。


・クロード・カッシス

 ヒト族男性の貴族。ヤー=ハーン王国に赴任しているヴィナロス王国の大使。

 変装させた武官を護衛につけ、ケイト・ディエティスのヤー=ハーン王国脱出に手を貸す。


・ヤン・グラウル

 ヒト族男性、子爵。王族の衣装係を拝命している。

 ゆるく波打つ明るい茶色の髪を後ろで結んだ割と若い線の細い優男で、年齢は30歳前後。

 王家の宮殿にある衣装部屋(クローゼット)にある衣装箪笥(ワードローブ)群のどこに何が入っているのかを知り尽くしている。



【近衛五軍】

 白金竜騎士団・金竜騎士団・銀竜騎士団・赤竜騎士団・青竜騎士団の、ヴィナロス国王に忠誠を誓う五つの騎士団を近衛五軍と称する。


・ロイド・カステル

 カステル公爵家当主。ヒトの男性。

 5人いる将軍を束ねる上級将軍を拝任する。ヴィナロス王国の『政界三大妖怪ジジイ』の一人で、ムーリン卿やモンジェリン卿と同世代の人。初老にさしかかった年齢だが、精気みなぎる顔と堂々とした体は年齢を感じさせない。

 ムーリン卿とは長い付き合いの古狸であり、戦場仕込みの手練手管に長けた護国の鬼とも言える人物。

 血の気が多い一面もあるが、戦う相手の情報収集や戦術研究・補給も含めた軍備の充実にも熱心であり、まず名将と言える。


・シェーン・フィグレー

 フィグレー侯爵家当主。ヒトの女性。

 軍隊の事務方のトップ・軍務尚書を拝任する。任務で将軍たちは不在のことが少なくないため、実質的な国軍の窓口になっている。

 判断が恐ろしく速いが、その判断に外れという事が無いようだと評されるほど適切な判断ができる人物。


・サミール・タリク・クァラハ

 アルディア・サイヴス・ハルア・コンカーヴの夫。

 ケモ耳タイプの獣人族ナハムの男性。軍務尚書のシェーン・フィグレー侯爵の直属の部下を務める。

 ナハムの軍人らしい胸板の厚みが服の上からでもわかる体型でヒトより背が高く、整えたあご髭を生やし、やや長く尖った犬のような耳と尻尾を持つ。穏やかな声をしている。

 サミールは軍人であっても表舞台には出てこない事務方であるが、その立ち位置から宰相から軍への掣肘(せいちゅう)または軍とのパイプ役であるとみられており、“事情をよく知る宮廷人の間では一目置かれる人物”とされている。


・アーノルド・バーナード

 バーナード公爵家当主。

 将軍、白金竜騎士団団長を拝命している。ダルトンの妻マリアとは従姉妹の関係にある。

 実直に仕事をこなす根っからの武人であり、容貌は男前系イケメン。厚みある筋肉質の体と2m近い長身の持ち主であり、その姿はダルトンに“壁”と例えられる。力も強く、ダルトンは“片手で軽々と持ち上げ”られてしまうほど。

 既婚者で子供(いずれも男子)が3人いる。ダルトンとはアントニオやアインと共に幼馴染で古い友人。寡黙な人物ではあるが、余計なことを言わないだけで口下手というわけでは無い。ダルトン相手には軽い冗談を言う一幕もあった。

 バーナード公爵家は歴代の将軍や近衛軍である白金竜騎士団長などを輩出してきた誉れ高い武門。配下の白金龍騎士団は王都とその周辺、および宮殿の防衛と警護を担当する近衛軍であり拠点防衛に優れている。


・ケニス・サイヴス・アンナ・ゴーデス

 ゴーデス侯爵家当主。ケモ耳タイプの獣人ナハムの男性。

 金竜騎士団団長であり将軍を務める。濃い茶色の狼っぽい耳と毛足の長い尻尾、濃い褐色の肌とバーナード卿と同じぐらい背が高いのでよく目立つ。剣術に限ればバーナード卿に譲るものの、武術全般を高いレベルで修めた豪傑。用兵も巧み。


・フレデリック・ニームス

 ニームス侯爵当主。ヒトの男性。三重属性持ちの魔法剣士で、属性は火・水・風。

 銀竜騎士団団長であり将軍を務める。伊達男といった風情の紳士だが、その実は国で一二を争う剣士であり、数々の魔術を駆使して勝利を確かなものにする優れた戦術眼を持った人物。ダルトンからは“魔術師でもやっていけると思う”と評されるが、体を動かす方が性に合っているとのこと。

 見かけによらず血の気が多い。五重属性の子供の養育に熱をあげる。

 

・ウィル・ルーデス

 ルーデス侯爵家当主。

 赤竜騎士団団長を務める将軍。赤竜騎士団は国境警備・国内の慰撫(いぶ)を任務とする王国の騎士団で、複数の大隊に分かれて王国内のあちこちを護っている。

 赤竜騎士団の主な任地は東の国境地帯のため、(ドラゴン)の狩場の(ドラゴン)と交渉することも少なくない。


・ヨハン・カーンブリッズ

 カーンブリッズ侯爵家当主。

 青竜騎士団団長を務める将軍。赤龍騎士団同様、国境警備・国内の慰撫(いぶ)を任務とする王国の騎士団で、複数の大隊に分かれて王国内のあちこちを護っている。

 青竜騎士団は遊撃隊的な役割を担わされているため、機動力と攻撃力に重きを置いている。


・エズアール・メフター・ドラリア

 ケモ耳タイプの獣人種ナハムの男性。金竜騎士団の上級騎士。

 (ドラゴン)の狩場へ特使として赴くダルトンの『特使警護隊』の隊長を務めた。

 ただでさえ筋肉質で背が高いナハムにあって肉弾戦を得意とする金竜騎士団の勇士の中の勇士だけに、見た目はアーノルドやダヴィッド殿以上の『肉壁系マッチョ』。とにかく体が分厚い・大きい・ゴツい。

 虎耳と虎尻尾・彫りの深い顔立ち・頑丈そうな顎の輪郭と相まって、雰囲気は仁王像を連想させる。

 ダルトンからは“リンゴを握り潰すパフォーマンスがあるが、あれを人間の頭で軽くやってのけそう”と評される。

 各地での大規模な魔物(モンスター)討伐を成功させた歴戦の勇士であり、指揮官としての能力も高く脳筋ではない。


・コンスタン・ペイニエール

 金竜騎士団員の騎士。戦神を奉る神官戦士でもある。『特使警護隊』に従軍する。

 実直そうな雰囲気の30代前半ぐらいの男で、エングルムでの悪魔憑きとの戦闘に参戦する。


・アンリ・ヴェレリー

 銀竜騎士団所属の騎士。魔法剣士で『特使警護隊』に従軍する。

 鋭い目つきの、ダルトンと同じぐらいの年齢の若い男。エングルムでの悪魔憑きとの戦闘に参戦する。

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