間違った選択
肝硬変になるに至った私の間違いだったことを書いておこうと思う。
ウコン茶は肝臓にいいと聞いていた。
ウチでは毎朝ウコン茶を淹れてダンナと2人で1杯ずつ飲んでいた。
20年ほど前、私が急性肝炎で入院して以来の習慣だったのだが……。
私が肝硬変で入院中にダンナが調べまくったところ、ウコン茶には鉄分が入っていると分かった。
脂肪肝になった人が鉄分を摂ると、肝臓が繊維化して肝硬変になると聞いていたから、ウコン茶は1日1杯と言えど地味にダメージだったんだろう。
しかも、時にはシジミ汁を朝食時に飲んでいたのだ。
シジミ汁は毎朝ではなかったしインスタントだったけれど、シジミ何個分の……とかいうやつで濃かったんだと思う。
シジミにも鉄分が含まれている。
貧血気味だったこともあり、たまにシジミ汁を飲んで
「たまにだし、いいかー」
と思っていたのである。
地味に、地味ーにダメージが蓄積されていったと思う。
(線維化がダメージと言っていいのかは分からないが。)
それが10年20年経って、肝硬変は少しずつ出てきたものと思う。
それから、私は早起きでダンナは寝坊助である。
私が5時くらいに起きて、その後ダンナが起きてきて揃って朝食を食べるのが8時ごろか8時過ぎ。
(ダンナはほぼ在宅ワーク。たまにお得意先へ行くくらい。)
朝食までのつなぎに珈琲を飲むのだが、すきっ腹に珈琲を飲むのは良くないと何かのネット記事で読んで以来、食パン1枚を食べて珈琲を飲むようになった。
これが間違い。
完全にカロリーオーバーである。
パートに出ていた時は体を動かす作業ということもあり、それでも良かったのかもしれない。
食パン1枚を余分に食べていても、体重が減っていったのだから。
しかし骨折でパートを辞め、体を動かさなくなってからもそれではダメだった。
体重が増えていき、糖尿病の数値─ HbA1c ─がどんどん悪くなっていった。
当然である。
食パンは5枚切り1枚で1単位。
1単位=80キロカロリー。
(それに、とろけるチーズのせトーストだった。)
当時通っていた内科のお医者様に
「1日1600キロカロリーを守ってね」
と言われていた。
でも当時の私はカロリー計算の仕方がよく分かっておらず、野菜を多めに食べれば大丈夫と思っていた。
しかし、しかしである。
ダンナが
「食事は簡単に済まそう」
と言って、野菜が少なめの食事になっていった。
コンビニでおにぎりとか、弁当とか、そんな感じが多かったと思う。
近くに住む義父宅へ夕飯を作って持っていくときは、割と気を使って野菜多めのメニューだったけれど。
夕方になると疲れてしまうので、ダンナが気を使って私が疲れないように「簡単でいい」と言っていたようだ。
本当のところ私は野菜が食べたかった。
けれど疲れやすいのは確かで、ダンナの言葉に従ってしまったのだった。
次話は一週間後の予定です。