表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
錬金鍛冶師の冒険のその後《外伝》 ー登場人物設定などー  作者: 荒野ヒロ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/57

猫行商人の買い付け

完結した本編もよろしくお願いします~

 転移門のある広場の周辺には、何人かの行商人が敷物を敷いて──そこに座り込んでいるにゃ。

 こうした光景は、正午過ぎから──夕暮れ前まで見られる事があるにゃ。


 今日は私以外の行商人は、三人しか居にゃいにゃ。これは上手くすると──良いしにゃ物が仕入れられそうにゃ。

 離れた場所に陣取っていた男が動いた。

 その男の目的は「塩の山とどろの沼地」から戻って来た冒険者達から、買い取れる物品を交渉しようと言う訳にゃ。


 一応、冒険先で入手した物資は、管理局に先に見せる義務があるにゃ。──その物資には目録があり、その中に記載されている物が、優先的に管理局に買い取られる事ににゃっているにゃ。

 私の様にゃ行商人は、目録にある物以外を先に買い取る為に、ここで待機しているにゃ。


 ちにゃみに今日の狙いは……「古びた城塞じょうさい都市」から帰還して来る冒険者から、混沌こんとんの魔物から手に入れられる魔晶石や、魔力結晶を購入する予定にゃ。

 これらは──一応、管理局の目録にもっているけれど「準購買品」として扱われ、管理局の在庫がにゃ(にゃ)りそう(にゃ)場合にのみ、積極的に買い取られる物品(にゃ)ので、今日は強制的に管理局に買い取られる事はにゃい。


 そしてにゃにより、私の一番の目的は──「混沌の魔物」や「死霊の騎士」が持っている事がある、武器や防具(にゃ)どを買い付ける事にあるにゃ。


 強力(にゃ)装備品の場合は、冒険者達が「売る気は無い」と言って、相手にもされ(にゃ)いが。二級品、またはすでに似た様にゃ効果を持つ装備品を持っている場合は、、行商人に買い取ってもらおうと考える冒険者も居るにゃ。

 管理局まで行ってから、大通りの外れにある武器屋や防具屋にまで運ぶのは、大変だからにゃ……


 こうして、私は転移門から現れた五人組の冒険者に突撃したにゃ。──幸い、今回は同業者は来てい(にゃ)かった。


「はいはい、どうもですにゃ。行商人にご用はありませんかにゃ?」

 すると、冒険者達は互いの顔を見合わせる。

「……何が入り用だ?」

 私は決して、欲しい物を口にし(にゃ)い。

「それは、あ(にゃ)た方が重くて大変だにゃ──と考えている物で結構ですにゃ」


 そう、こちらが「要求」しては、相手に「それが欲しいのか」と悟られ、足下を見られてしまうにゃ。

 そのパーティの二人の女冒険者達がひそひそとはにゃし、「女神の力が」どうだとかはにゃしている。


「以前、パールラクーンの女神の力を宿す指輪を持っている奴を見た。その指輪には生命力を回復する力が宿っていたらしいが、──『毒無効化』や『麻痺まひ無効化』の装飾品は無いのか?」

 混沌の魔物との戦いで、麻痺毒を放たれて大苦戦をいられたらしい。仲間同士で何やら愚痴ぐちの言い合いが始まった。


「う──ん? 女神の力の宿った指輪や腕輪は、神殿の神官に知り合いが居れば、手に入れる事が出来るかもしれ(にゃ)い、貴重なしにゃですからにゃぁ。無効化するほどの力を持ったしにゃ(にゃ)ると、(にゃ)(にゃ)か……」

「あるのか無いのか、どっちなんだ」

 ゴソゴソと、肩に背負った小さめのかばんあさる私に、男の冒険者が詰め寄る。


「う──ん、毒耐性強化(にゃ)らありましたにゃ。これでも、かなりの効果があるしにゃですにゃ」

 そこまで言って、しにゃ物は見せにゃい。まずは、あ(にゃ)た方の獲得した物を見せてくれと求める。


「魔力結晶や混沌の爪、死霊の騎士の剣に鎧、盾に籠手など。その他防具が数点……そんなところだ」

 と、別の男が言った。

 彼らの荷袋や背嚢はいのうから取り出したのは、数本の剣と、死霊の騎士や兵士から奪った防具類が、バラバラに入れられている。

 まあまあのしにゃそろっているみたいにゃ。


 私は彼らと交渉し、その武器と防具のほとんどと、二つの「毒耐性強化の指輪」と交換した。

 ち(にゃ)みに「神殿都市アーカム」の神官長と知り合いの私は、それ(にゃ)りに女神の力の込められたしにゃを、融通して手に入れる事が出来るにゃ。

「ただ」ではにゃいがにゃ……


 冒険者らも、耐性強化の装飾品を受け取って、満足して武器や防具を置いて行ったにゃ。


 商売は、自分の利益だけを考えていたらにゃり立たないにゃ。

 相手も満足して、次の取り引きも、この相手としよう──そう思わせなくては、商売は続か(にゃ)い。


 細く、にゃがく。

 それが肝心にゃ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ