四章・序節 プロローグ
運命の人を信じるかと聞かれれば、私は一応YESと答えないといけない。
今年で十七にもなって何を歯が浮くようなことを言っているのかって思うけど、私はその運命の人とやらに出合ってしまった。
それも二人もだ。
……待って、ちょっとだけ言葉を変えたい。
私たちの関係にロマンチックな響きは違う気がする。
出会うべくして出会ったという意味では確かに運命めいたものは感じたけど、根幹にあるのは切っても切れない因果だと思う。
うん、冒頭のあれは撤回。
因果ね。もしくはなるべくしてなった腐れ縁でしょ。
だっていつ思い出しても第一印象はどっちも最っ悪だった。
一人は世界を書き換える化物。出会ったその日に殺し合いを演じて、結局決着は付かなかったけど、霊地をけっこう取られた。まあ他の奴らなら兎も角、あの子ならそう大きな損失ではないから別にいいんだけど。
問題はもう一人。仮にも法の番人がニコチン中毒ってどうなのよ。おまけにあれは間違いなく天性の女たらしね。花か蜂かでいえば花の方。それもとびっきりの厄ネタを背負った女の人を呼び寄せるタイプ。
だからまあ……悪い奴じゃない。
私こと神崎雀と雨取照の元にあいつが来たのは、そういうどうしようもない因果だったのよ。
もちろん、当方は一切のクレームを受け付けません。
なんてね。
運命でも因果でも腐れ縁でも、どうせ行くとこまで一緒に行くんだから、スタートが多少悪くても別にいいでしょ?




