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しるし(詩集)

山茶花

作者: さゆみ

山茶花ばかりに目がいくから

もうずっと山茶花のことを考えていたい

なんて色濃くて際立って

なんて憎い花だろう

芳香な花は冬をすんなり越えてしまう


山茶花に浸っていたいけれど

通りすぎる足は忘れるため

もう次のしがらみが絡み付く

結局は罪深さが邪魔をする


たくさんの君を想う

1の君 から1000の君

記憶から自由に抜け出す君

重なる闇に塗り潰される君


一夜だけの君

一度だけの君

生身の温もり

知り尽くした君

愛のいらない愛撫

初めまして

さようなら


一人きりの僕

何のために戦ってきたのか

理由もわからず飛び込んで

代償の波に揉まれてまだ濡れ続け

それでも愛も哀も価値は残るのだと

搾り出したカタチはまだ未完成だけれど


その先をまだ知らないのなら

山茶花の事を考えよう

冬をわたるために

色濃く変わりはしないかもしれない

でも足を引きずりながら

ただ山茶花のことだけを考える





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― 新着の感想 ―
[一言] 山茶花のことを憎いと思う心、なんとなくわかりました。 私が、例え花になったとしても、あんな風には咲けないと思います。 春が待ち遠しいですね。
[良い点] 咲き誇る山茶花が意味深なものに見えました。 美しいだけではない、見る人によっては 様々な思いをかきたてる。深い存在です。 艶やな詩だと思いました。
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