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吾輩は猫型ロボットである。夢は本当の猫になることである。

作者: ゴリさん

吾輩は、試作1号の猫型ロボットである。

我が(あるじ)はロボット工学の博士である。


吾輩には友と呼べる存在がいる。

彼は、吾輩が生まれる前から主の研究室で飼われていた。


吾輩の脳内にあるプログラムデータには、すでに主に飼われている猫とこの研究所にいる猫の行動パターンデータが入っている。

吾輩は本物の猫と同様の行動で人を癒すことを目的として作られた存在。しかし、本物の猫と同じ行動を取ることはこの体ではどうやら出来ないようだ。


本物の猫は高くジャンプをすることが出来る。

吾輩にとっては、彼らは飛んで移動をしているように感じる。


吾輩は食事を取ることも出来ない。電気の力で動く設計の為、食事を口にすることも出来ない。

食後の毛づくろいも毛が無いので不要である。毛があったとしても変わらないのであろう。


吾輩は主に飼われている猫がとてもうらやましく感じた。そして、彼にとてもあこがれた。


そんな彼が、吾輩にとっておきのサプライズを起こしてくれた。


彼はソファーの座面に簡単に飛び乗ることが出来る。吾輩には、そこまでのジャンプ力がない。

吾輩は、彼が見ている景色を見たいと思っていた。

でも、希望は叶わないとも思っていた。


彼に近づきたくて観察をし続けた。すると彼は驚く行動をした。


主の本を沢山集めだし、器用に歯で噛んで引きずりながらどんどん本を重ねていく。

何をするのだろうとじっと見続けると、階段と言えるような状態であり、ソファーの座面までの道が出来ていた。


彼は吾輩をソファーの座面まで導いてくれた。

吾輩は彼と共にソファーの座面から初めて見た景色にとても感動し、感激した。


吾輩は所詮ロボットであり作り物である。でも彼は、吾輩を友として認めてくれた。

そんな大好きな彼は、自身の事を吾輩と言っている。だから、吾輩も彼の真似をした。


大好きな友である彼に少しでも近づきたい。だからこれからも沢山、彼を真似る事にする。



吾輩が本物の猫になれたならば、彼と共に自由を手に入れることが出来るのだろう。

今はまだこの体では、望めることが多くない。

でも、希望はある。


大好きな友と呼べる存在と吾輩を作り出した主がいるのだから。

あきらめることなく、前に進めるだろう。



吾輩は猫である。番外編を書いてみました。

興味が持てましたら本編も読んで頂けると幸いです。

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