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お嬢様①

なんかよく分からなくなってきました

『転校生今日もいないな……』


事件から1週間が経過した


2人の転校生が投稿する様子は無い


つまりは、俺の両サイドの席が空いているというわけで


いじめか?いじめなのか?


破壊された校舎には一旦ブルーシートが張られ業者の到着を待つようだ


地形が変化した校庭はどういう訳か事件から5時間後にひとりでに元通りに戻ったらしい


あの時俺たちが見た、奇妙な能力は一体何だったのだろうか


魔法、超能力……


超常のものだと言うのは俺の中では確かだがそれが何かは分からない


賀當も、変な男を出していたが今では出せなくなってしまったらしい



ダメだな


何事も考えすぎは良くない


それが俺の持論だ


そうだシフォンケーキを食べよう(キスしよう)


今は絶賛授業中だが、授業中に頂くシフォンケーキというのもなかなか乙だ


教科書よりもふた周りほど大きい資料集をカバンから出し、机に立てる


これで死角ができた。心置き無く食べる(口付けを交わす)ことが出来る


俺がさぁ口付けしようとした瞬間、教室の前列から悲鳴が上がった


悲鳴の主は賀當


隣には、件の男が佇んでいた


『そんなに俺に会いたかったか?』


ガトーショコラは、髪をかきあげながら賀當を見つめる


賀當は、顔を赤らめ満更では無さそうだ


賀當の手には食べかけのガトーショコラが握られており机には資料集が立てられている


なるほどこいつ食ったな(口付けしたな)


俺の仮説はこうだ


賀當は、ガトーショコラと口付けをすることでガトーショコラを人型のガトーショコラを呼び出し、再び口付けすることで元に戻すことが出来る


まさに名推理


『どうした?賀當?』


授業を中断した教師が賀當を心配そうな目で見つめる


どういうことだ


周りに座っていた、女子たちも『大丈夫?』『どうしたの?』などと話しかける


まさか……


見えていない?


俺にはこんなにもはっきり見えているというのに


10数分後、ガトーショコラは不意に賀當にキスをしたと思うと消えた


何がしたかったんだ


長かった授業が終わり、本日の時間割が終了する


しかも今日は金曜日、明日明後日は休みだ


好きなだけシフォンケーキを食べられる(イチャイチャできる)


そんなことを考えながら、SHRを軽くこなし挨拶とともに駆ける


俺の両サイドには人がいないため、スムーズに帰宅することが可能だ



次の日


土曜日の朝ということで、小鳥の鳴く声ででも目覚めたかったところだが、俺の夢と希望と脂肪の詰まった腹部にかかった謎の圧力によって俺は目が覚めた


(重い……)


『早く起きるのよ!』


そんな声が聞こえ、俺の体は左右に揺すられる


寝苦しい


薄らと目を開け、声の正体を探る


フリフリのロングスカートとくるくると巻かれたツインドリルが特徴的な少女がそこにはいた


そうだ、昨日お袋が来るって言ってたな


この子は、蔓部 藍(もんぶ らん)


俺のいとこだ


正確に言えば、俺の母型のいとこ


お袋の妹のお子さんだ


見ての通り、まだまだお子ちゃまで確か9歳


実は、お袋はかなりの金持ちの家の出で


藍ちゃんもなかなかの金持ちとして育っている


ちなみに、詩帆家は生活苦という程ではないがそこまで裕福でもない


どうやら、両親が結婚の際に反対されていたのを押し切ったためあまりよく思われておらずなんか色々あったっぽい


詳しくは知らん


さてと、余談はこのくらいにして


そろそろ寝ているフリは厳しくなってきたかもしれない


何処ぞやのちごでもそろそろ声を上げて起きていることを伝える頃だ


『オキテルヨ』


できるだけ高い声を出して、そう伝える


特に意味は無い


『やっと起きたのかしら

朝ごはんが冷めてしまうのよ』


朝ごはん?そんなものは必要ないな


なぜなら俺には


彼女(シフォンケーキ)がいるから


愛の力で空腹を超越するのだ


そう心の中で思いながらキメ顔を決めていると藍ちゃんはドアを閉めて俺の部屋から出ていってしまった


時計を見ると10時を回っている


詩帆家の休日の朝食は遅いのだ


まぁ、お袋とオヤジはケーキ屋での営業があるため妹が大抵作っている


今日は、藍ちゃんが来るとの事でお袋も家にいるのだろう


そんなことを考えながら、とりあえず目覚ましにシフォンケーキを食べる(甘い口付けをする)


『今日も可愛いな』


(可愛いだなんて……)


そんな照れている姿も愛らしい



ガチャっと、扉が開く音がする


嫌な汗が流れる


藍ちゃんの持っていたお盆とそれに乗った飲み物が落ちる音がする


ガシャン


『へ、へ、変態がいるのよー!!』


俺の家での生活は終わったのかもしれない

前書きの自分は間違ってました

元々よく分からない話でした


次は誤解(?)をとく話です

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