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転校生②

すみません

忙しくて遅くなりました

後ろを振り返るとそこには


マッカーロンさんに追いかけられる賀當緒恋良がいた


マッカーロンさんの手には食べかけのピンク色のマカロンがつままれている


『はぁはぁはぁ』


『お前いつも息きれてんな』


確か少し前も息切れしてた気がする


俺よりも体力ないのでは……?


『あんたすっごく失礼なこと考えてるでしょ』


なぜバレた


ガトーショコラ(おいおい

どうやら、ケンカしてる場合じゃ無さそうだぜ)


マッカーロンさんと香乱さんは挟み撃ち!とばかりにこちらにジリジリと近寄ってきている


『お前らなんなんなんだよ…』



『私たちは、甘味能力スイーツ使いを狩る者

この辺り一帯のスイーツ使いは粗方潰したわ』


『そう!人呼んで、スイーツ狩り!!』



『賀當、こいつら多分厨二病だ

逃げよう』


『そうね

逃げるわよ』



2人は、厨二病の異常者2人の包囲をすり抜け逃げようとする


しかし、当たり前のようにそれは阻まれる



『私たちから逃げられると思ってるの?』


そう言って香乱さんは術を唱える


砕く(アマカーレ) リュギュー』


そう香乱さんが唱え終わると


地響きがし、俺たち4人を中心に円を描くように壁が出現する


いや、壁というほど整えられていない


荒々しい、岩たちがそこには出現していた


『これで逃げ場は無くなりマシタネ!

覚悟!!』



『……な、なんでこんなことに』


賀當緒恋良は、この状況に絶望していた


戟ならばいつものペースで助けてくれるかもと思っていたが彼は見た目通りのダメ人間でなんの頼りにもならなかった


(こんなやつあてにしてたらダメ……

だって私には)


ガトーショコラ(そうだ俺がいる)



賀當緒恋良は、それが必然とばかりにバッグの中のガトーショコラに手を伸ばす


そして、食べる(口付けする)





突然賀當が眩い光に包まれる


『うわ眩し』


俺はついつい言葉に出してしまったが残りの2人も恐らく同じ感想だろう


それくらい眩しかった


何処やらの何とか大佐なら目をやられていたに違いない


光が収まるとそこには賀當と


見知らぬ男が賀當を抱き抱えキスをしていた


白のメッシュが入った黒い髪、よく焼けた褐色の肌


そして、ジーパンだけしか身につけていない


男は上裸だった


体に搭載されたこぼれ落ちんばかりの筋肉を見せつけてくる



『緒恋良、後は俺に任せろ』


『うん!』


賀當の顔は何故か安心しきっており、恍惚とした表情を浮かべている


一体あいつは……


男は1人で2人の高校生女子と対峙する


状況が状況じゃなければどう考えても事案だ


半裸の男がJK2人をガン見、今にも襲おうとしている



『お、おい!賀當あいつ誰だよ』


俺は賀當に駆け寄り、小声で話しかける


『……』


しかし、返事は無い


男をガン見して微動だにしない


口も半開きだ


俺は危うく殴りそうになるのを我慢しつつ、男を見守ることにした





『やっと、能力を見せたようね

まさか自律型だとは思わなかったけれど』


真香乱さんが口舐りをする


(能力……?)


『お前たちは…

マカロンか』


『そうデス!』


マッカーロンさんが元気よく答える



『2対1……

十数年ぶりの実戦』


『不満ですか?』


『いいや、ちょうどいいハンデだ』



ドンッという鈍い音がひびき、マッカーロンさんの姿が消える


そして、男の目の前に現れ拳を構える


しかし、拳は威力を発揮する前に男に受け止められる


男がバックステップで下がろうとするが、動けない


足元を見ると、細かな瓦礫に埋もれて動かなくなっていた


『チッ』


『これで終わりね』


少し離れたところで真香乱さんが笑みを浮かべる


マッカーロンさんが拳に力を貯め一思いに殴る


男の露出した腹筋に吸い込まれた拳は男に確実に当たった


だが、当たっただけだった


『軽い!』


男は拳を握りしめ、構える


いつの間にか、瓦礫の下にあった足は抜け出している



『ガトーインビジブル』


男の拳が消え、マッカーロンさんが吹っ飛びちょうど落下位置にいた真香乱さんを押し倒す


2人は運悪く頭をぶつけたようで意識を失った





次は、後日談だと思います

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