お預け
こうしてヤマトとリコは最寄りの街、リンティーに向かっていたのだが
「うっ、そだ、ろ!?」
何事もなく街につけはしなかった。
------------------------------
「魔法を使いたいです」
「ヤマト、この世界の文字読めないでしょ?」
ほれ、とリコがポーチから紙切れを出し、この世界の文字らしきものを書いて渡してきた。
「全く読めん」
異世界言語理解みたいな能力くらいくれてもいいと思う。会話ができるだけいいのだろうが。
「なら厳しいかもね、魔法を使うなら魔術の書物を読んで術式を覚えなきゃいけないからね。その魔法についてよく理解がある方が使いやすいし自分のためになるから字は必須かな。」
「異世界まで来たのに勉強かよ…」
「いや?」
「いや、魔法が使えるのなら勉強くらい我慢する!」
「ならばよし、ここから街まで1週間くらいかかるだろうし頑張れば覚えられるね」
え!?1週間もかかるの!?初耳なんですけど。まあ危険区域が3日位の位の置地あったら危険か。
「僕は風と水、光に少しの適正があってね。それ以外にもいろいろ勉強してたから火とか土魔法でも十分教えられるよ。」
「それはありがたい。ほんとにリコさまさまだな。」
「そんな、褒めても何も出ないよ?」
嬉しそうな顔でくねくねしていたら説得力皆無である。
「適正ってのはどうやったらわかるんだ?闇とかいいな、うん。」
「闇はあんまり使い所ないから極めないといらない子になっちゃうよ」
「というかそれよりも前に文字を覚えないとね!」
……「はい。」
お預けですか