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魔王と勇者は女神に挑むそうです  作者: みゅーたん
第一章 新世界で得たもの
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現状確認

こんにちはみゅーたんです。

処女作です。かなり長くなる予定ですので末永くお付き合いください



目を覚ますと、満天の星空があり、

一面の草を風がそよそよと揺らしていた。


ずっと遠くまで草原が続いており、人里の明かりは見えない。










「え?」


明山大和(みょうざんやまと)は呆然と辺りを見回した。暗いが、月明かりが強く、あたりをよく見ることが出来た。


そんなことよりも


「ここ、どこだ?」



こんなところにいる理由が思い浮かばない。いまの格好は高校の制服と、カバン。


登校中だったのだろうか…?


たしかに覚えている時ははまだ太陽が登りきっていない時間だったはずで…


まさかと思うが、

自分には特別な力が隠されていて、それを狙った機関の黒ずくめの男に、後ろからクロロホルムを嗅がされて昏倒…そしてこの場所へ連れてこられた、なんてことがあったのだろうか


(はぁ、あほらしい。んな事あるかっての)



ならば自分は何のために、どのようにしてこんな所まで来たのだろう



ヤマトはお手上げのポーズで天を仰いだ。


(は?)


「月が2つある」


大きめの星に小さめの星のふたつ。


ヤマトは思わず目を擦った。


地球の衛星は月ただ一つ。

信じられないがこれは。



(異世界ってやつか?)



(まさか俺、死んだのか?)


考えても答えはわからなそうだったので今は考えないことにした。


そこでヤマトは気づく。


「あかりがない、ってことは近くに人里はないってことか」



(コレは、まじでやばいかもしれない)





自分は、異世界らしき場所で遭難したらしい。


異世界ひとりぼっち。







――――――――――――――――――――





遭難したことに気づいてから3時間後、ヤマは見つけた森にあった倒木に腰を下ろしていた。


(どーすんだこれ……)


あれからやけに赤みがかった月を目指して歩いてみたものの、人の気配はもちろん無かった。

ただ、一つ気になることがあった。



(動物の鳴き声がする)



それだけでも一人では驚いてしまうのに、狼と思しき動物の遠吠えが聞こえるのだ。

現代っ子であるヤマトには刺激が強い。


なにより、鳴き声が近付いているようなのだ。



(つけられてるのか?)


確かに血のような異臭は()()()からしていたが、ヤマトは近くに死体でもあるのだと考えていた。




「今更だけどほんとにくっさいなぁ、なんなんだろうこの匂い」


ヤマトどこからするのかもわからない匂いを嗅いだ。



(思ってたよりも近くからしてる?というかまるで俺からしてるみたい………………いぃ!!?!?)


やっと気付いた。




この異臭の発生源は自分だったことに。


ヤマトは全身が血まみれだった。今まで夜の闇に同化していたため、血で染まっていたことに気づく事が出来なかった。

それもそうだが


(これ、誰の血なんだ……?)


自分の血だとしたら今ヤマトは生きていまい。

そう思えるくらいの量だった。


なら



(俺は人を殺、した、のか………?)


そんな思考をアタマを横に降って拒絶する。

俺はやってない。やってない。

そう念じてどうにか心を落ち着かせる。



ヤマトはガバッ、と前のめりになる。


(つまり、追われてたのは俺ってこと?)


急いでボロボロの制服(ブレザー)を脱ぎ捨てる。

ズボンも血まみれだった。


ふぅっと息を吐いて心を落ち着かせる。

制服についた血は乾きかけていたがもう遅いだろう。


「これは、詰んだっぽいな」


(もう、今日は寝るか、死んだフリっぽくは見えるといいな)


大胆というか、考えなしなヤマトだった。

そうしてヤマトは倒木に背中を預け、目を瞑った。






ヤマトは、顔に違和感を感じ、目を開けた。


「でたぁぁぁぁぁぁ!!!」

「ヴォォォォォォ!!!!」



ヤマトが見たのは大型犬くらいの狼が8匹と、


熊ぐらいある赤い狼だった。



ヤマトは顔を舐めていた1匹の顎を蹴り飛ばして逃げ出した。



「はぁっはあっ!くせえなコノヤロー!」


顔を拭う。

不意をつかれ、遅れをとったものの、それもわずかな時間。ヤマトは平均の高校生よりかは足が速かったが、そんなものでは、野生動物に勝てなどしない。

その間にもオオカミはさらにヤマトとさを詰める。




広い草原を走っても勝ち目がないので、せめてもの抵抗として森へ逃げ込んだ。

それでどうにかなる訳では無いが。




参考にしたいので感想どしどし送ってください!

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