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掌編小説集2 (51話~100話)

好かれる体質

作者: 蹴沢缶九郎

朝起きて、家中にいくつか仕掛けておいた害虫駆除のトラップをゴミ箱に捨てて、また新しいトラップを仕掛ける。軽めの朝食をすませて家を出る。通勤中、駅まで向かう道すがら散歩中の犬が寄ってきたので頭を撫でてあげた。


会社で午前中の仕事を片付けて、昼食を自分の席で食べる。昼飯はカラス、スズメやハトがうるさいので、まず外では食べない。午後も無事に仕事を終え、真っ直ぐ帰路につく。今日の帰り道は五匹野良猫が後を付いてきた。


帰宅して、朝仕掛けた駆除トラップをゴミ箱に捨てていた所で、携帯が鳴った。画面を確認すると、登録されていない番号から。出ると電話向こうの相手が言った。


「もしもし、山本さんの携帯ですか?」


「…違います。」


「あ、すいません。間違えました。」


相手はお詫びの言葉を告げて電話を切った。こんなのはいつもの事だ。仕事関係を除けば、俺の携帯の電話帳登録件数は家族だけである。


庭で「ニャー」と、野良猫の鳴き声が聞こえた。

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