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一杯、いかが?  作者: 気まぐれメイ


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6/12

よく風邪を引いちゃうお客様

カラン、カラン

喫茶店のドアのベルが鳴り、お客様が入ってこられる。

「あら、お客様。お久しぶりですね。」

と、従業員の一人が笑顔で迎えると、

お客様は、少ししんみりした表情を浮かべた。


「どうかされましたか?」

と、別の従業員が訪ねると、お客様は苦笑いをしながら席に着く。

「いやあ、本当はもっと、頻繁に来たかったんですけど、風邪をこじらせちゃって。」

一度引いちゃうと、ずいぶん治るのに時間がかかってしまうそう。


「困っちゃいますよね。

これからもっと、インフルエンザとか、流行りだしちゃう時期でしょ?

ただの風邪でも私、こんなにやられちゃうのに。」

本当、困るわとお客様はガハガハ笑う。

それを聞いていたマスターは、そのお客様に、

『小松菜のサブジ』を提供する。


「あら、これは?」

「サービスです。回復されたお祝いということで。」

と、マスターが答えた。

きょとんとしているお客様に、すかさず、従業員の一人が話を続けた。

「小松菜は、消化力や免疫力を高めてくれるそうですよ。

少しは、風邪を引きにくくなるかもですね。」


そうなんですか、と、驚きながらも、

一口食べてみたお客様は、すぐにパーッと明るい笑みを浮かべる。

「あ、美味しい。

ずっと、仕方がないことだと思っていたけれど、

こうやって、できる対策をしていけばいいのね。」

あまりに嬉しそうにされるので、

すっかり店中の空気も、柔らかくなっていたのでした。

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