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きみに、  作者: むんく
序章
1/25

どこかの僕から、いつかのあなたへ







これから語られる物語は、後に大きな災いとなり、救いとなる。




歴史に名を残しても、少しずつ霞んでいく彼らの思い。


すべての命あるものが、その限り抱き続ける唯一のものは、死と共に終わりを迎えるのだろうか。

答えは今も、分からない。



―――確かなことといえば、何に囚われても、何に惹かれても、最後には必ずひとつの点で交わるということ。





いつかくるその瞬間のために、僕らは見えない明日へ歩み続ける。


たいして深くもない懐に、大切なひとの笑顔と未来をかき抱きながら。

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