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この町のネコ、やっぱりおかしい ー市立祢古小学校記録集ー  作者: 大西さん
第三部:静かな違和感(2023年9月)
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第91話 9月22日(金)朝の放送事故

朝の放送事故 朝8時15分


放送室での出来事


朝の放送で、異変が起きた。


放送委員の6年生が、原稿を読み始めたが...


「おはようございます。今日は9月22日...に゛ゃー」


突然、猫の鳴き声が混じった。


あわててマイクを切る。


でも、教室からは反応なし。


むしろ、当然のことのように受け入れられている。


放送委員も、恥ずかしがる様子はない。


ただ、少し困ったような顔をしている。


言葉が、出にくくなっているのだ。


給食時間の完全同期 12時20分


全校の様子


今日の給食時間、完璧な同期が起きた。


全クラス、全児童が:


同時に席に着く


同時に手を合わせる


同時に箸を取る


同時に食べ始める


同時に食べ終わる


同時に片付ける


職員室のモニターで見ていた教頭が、震えた。


美しい。恐ろしいほどに美しい。


でも、これは正常なのか?


いや、もう正常の定義が変わったのだ。


下校時の集団移動 午後3時


通りかかった配達員の視点


仕事で小学校の前を通る。


ちょうど下校時間。


門が開くと、子供たちが出てきた。


でも、バラバラではない。


学年ごとに、完璧な隊列を組んでいる。


そして、無言で歩いていく。


目的地は同じようだ。


みんな、同じ方向へ。


まるで、巣に帰る蟻の行列のように。


いや、もっと優雅で、もっと神秘的だ。

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