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この町のネコ、やっぱりおかしい ー市立祢古小学校記録集ー  作者: 大西さん
第三部:静かな違和感(2023年9月)
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第89話 9月20日(水)

職員室の朝 朝7時30分


ベテラン教諭の視点


職員室で、朝の準備。


最近、職員室も静かだ。


必要最小限の会話しかない。


でも、不思議と仕事は円滑に進む。


目と目で通じ合える。


ちょっとした仕草で意図が伝わる。


これは、進化なのか、退化なのか。


もう、どちらでもいい。


楽だから。


理科の授業 3時間目


4年生の視点


理科で、動物の勉強。


先生が、猫の写真を見せる。


みんな、身を乗り出して見る。


「猫の特徴は?」


次々に手が挙がる。


「夜でも見える」「高い所が好き」「狩りが上手」


そして、誰かが言った。


「人間より自由」


教室が、しんと静まる。


先生も、何も言えない。


だって、本当のことだから。


昼休みの保健室 12時45分


養護教諭・山田の視点


昼休みの保健室。


今日も「爪切り貸してください」の行列。


みんな、爪の伸びが速い。


そして、形も変わってきている。


少し曲がって、鋭くなっている。


「痛くない?」


聞いても、みんな首を振る。


むしろ、この方が自然だと言う。


私も、最近そう感じる。


人間の爪の形の方が、不自然なのかもしれない。

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