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この町のネコ、やっぱりおかしい ー市立祢古小学校記録集ー  作者: 大西さん
第三部:静かな違和感(2023年9月)
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第83話 9月14日(木)

早朝の職員室 朝7時


用務員・小林の視点


朝一番に職員室の窓を開ける。


外から、かすかに歌声が聞こえる。


「にゃー、にゃー、にゃー」


リズムがある。メロディーがある。


窓から顔を出すと、校庭に猫たちが。


そして、早く来た子供たちも。


一緒に歌っている。


人間と猫の区別がつかない歌声。


美しい。恐ろしいほどに美しい。


体育の授業 2時間目


体育教諭の視点


3年生の体育。


準備運動をさせていて、驚く。


全員の柔軟性が、異常に高い。


開脚、前屈、すべて完璧。


そして、ジャンプ力も。


「うさぎ跳びをしてみよう」


通常の倍は跳んでいる。


しかも、着地が無音。


猫のように、しなやかに。


これは、もはや人間の子供の運動能力ではない。


給食時間の異変 12時20分


各クラスの様子


全クラスで、同じ現象が起きた。


給食の時間になった瞬間、全員が席に着いた。


チャイムが鳴る前に。


そして、配膳も無言で完璧に。


5分で準備完了。


食べ始めるタイミングも同じ。


そして今日も、牛乳は全員が残した。


もう、牛乳を出す意味がない。

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