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この町のネコ、やっぱりおかしい ー市立祢古小学校記録集ー  作者: 大西さん
第五部 静かなる浸食(2023年11月)
160/169

第161話 12月8日(金)

雑貨店主の記録に追加 朝


もう、限界が近い。


今朝、階段を降りる時、気がついた。四つ足で降りていた。手をついて、自然に、獣のように。


慌てて立ち上がったが、膝が悲鳴を上げた。もう、二足歩行は体に合わない。骨格が、筋肉が、拒否している。


洗面所の鏡を、恐る恐る見た。瞳が、完全に金色に光っていた。耳も、少し上に移動している。


でも...


醜いとは思わなかった。むしろ、美しいと感じた。本来の姿に近づいている、と。


「まだ人間でいたい」そう呟いてみた。


でも、声に出たのは、「にゃ...だ、にんげんで...にゃ」


もう、言葉も危うい。


でも、怖くない。むしろ、安らぎを感じる。もうすぐ、楽になれる。


明日、店を閉めよう。そして...


インフルエンサーの襲来 午後


最後の訪問者たち


SNSで話題になったらしい。 「最後の人間が住む店」として。


午後、若者が3人来た。 カメラを回している。


「やばくない?マジで誰もいない」 「でも、この店だけ開いてる」 「店主さん、インタビューいいですか?」


断った。 でも、勝手に撮影を続ける。


「祢古町、行ってみない?」

「廃墟探索的な」

「いいね、バズるよ」


止めなかった。 もう、止める意味もない。


彼らは車で祢古町へ向かった。


1時間後、車だけが戻ってきた。 無人で。 エンジンをかけたまま、ライトをつけたまま。


シートには、3人分の服と、大量の毛。

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