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第143話 11月17日(金)
授業の異変 午前
隣町中学校の理科
月の満ち欠けの授業。
しかし、生徒たちは教科書を見ない。 全員が、窓の外を見ている。
「今日は月齢何日?」 教師が聞くと、全員が即答。 「17日」
カレンダーも見ていないのに。
「次の満月は?」
「11月27日」
またも全員が、同時に答える。
教師は黒板に向かうが、 チョークを持つ手が震える。
自分も、月齢がわかる。 計算しなくても、体でわかる。
猫カフェの異常 午後
隣町の猫カフェ
客が来なくなった。
いや、正確には人間の客が来ない。 代わりに...
ドアの前に、たくさんの猫。 野良猫、飼い猫、そして... 猫とも人ともつかない存在。
みんな、中を覗いている。 仲間を探すように。
店主は決断した。 ドアを開け放つ。
猫たちは、ゆっくりと中に入る。 そして、店の猫たちと何かを話している。
「にゃー」「にゃーん」「にゃお」
会話が成立している。 そして、全員で店を出ていく。
祢古町の方向へ。
店主も、ついて行きたくなった。




