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この町のネコ、やっぱりおかしい ー市立祢古小学校記録集ー  作者: 大西さん
第四部 深まる違和感(2023年10月)
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第102話 10月3日(火)

朝の健康観察 朝8時20分


各担任の記録


健康観察の時間。


でも、もう名前を呼ばない。


呼ぶ必要がない。


全員がいることは、感じでわかる。


そして、健康状態も。


みんな、完璧に健康。


いや、健康を超えている。


体温:37.2度(全員同じ) 脈拍:安静時50(全員同じ) 呼吸:1分間に10回(全員同じ)


人間の基準から、少しずつ外れている。


でも、誰も病気ではない。


理科の実験 3時間目


宮田理恵の視点


6年生の理科。


顕微鏡で細胞を観察する授業。


子供たちが顕微鏡を覗く。


でも、レンズを覗いていない。


顕微鏡の横に顔を寄せて、直接プレパラートを見ている。


「見える?」


「見える」


肉眼で、細胞が見えるというのか。


試しに私も真似てみる。


見えない...いや、見えてきた。


ぼんやりと、細胞の輪郭が。


私の目も、変わり始めている。


掃除時間の異変 午後1時15分


用務員・小林の視点


掃除時間の見回り。


廊下で、奇妙な光景を目にする。


雑巾がけをしている子供たち。


でも、その姿勢が...


四つ足で、器用に雑巾を操っている。


しかも、その方が速い。効率的。


注意しようとして、できない。


だって、理に適っているから。


人間の掃除方法より、ずっと。

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