表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この町のネコ、やっぱりおかしい ー市立祢古小学校記録集ー  作者: 大西さん
第四部 深まる違和感(2023年10月)
100/169

第101話 10月2日(月)読書週間初日

学校図書室 朝8時30分


図書担当教諭の視点


読書週間が始まった。


子供たちが次々と本を借りに来る。


でも、もう本のタイトルを言わない。


ただ、カウンターに来て、じっと私を見る。


不思議と、何を求めているかわかる。


月の本、猫の本、変化の本。


そして、最近は別の本も。


「共同体」「群れ」「一体化」


なぜ、小学生がこんな本を?


いや、もう小学生という枠組みが意味をなさないのかもしれない。


1年生の読書時間


本を読む時間。


でも、文字を追っていない。


ページを開いて、じっと見つめているだけ。


それでも、内容を理解している。


隣の子に聞いてみる。


「読めてる?」


「うん」


「どうやって?」


「...感じる」


確かに、私も感じる。


本から立ち上る、物語の匂い。


文字を読まなくても、伝わってくる。


給食時間 12時20分


調理員の視点


10月に入って、給食の献立を大幅に変更した。


牛乳→廃止 肉料理→週1回に削減 魚料理→毎日


誰も文句を言わない。


むしろ、残食が完全にゼロになった。


調理中、窓から校庭を見る。


子供たちが、整然と並んで待っている。


給食の時間はまだなのに。


匂いでわかるのだろうか。


そして、その並び方が...


人間の子供の並び方ではない。


放課後の職員室 午後4時


教頭・山本の視点


職員室で、10月の予定を確認。


でも、もう言葉での確認は最小限。


みんな、カレンダーを見るだけで理解している。


そして、全員の視線が10月28日で止まる。


新月の日。


「この日は...」


誰かが言いかけて、止める。


でも、みんなわかっている。


9月29日の満月で始まったことが、10月28日の新月で完成する。


ちょうど1ヶ月。


完璧な周期。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ