第伍話 他人の記憶
「これってさっきあった神借ってやつだよな」
「多分そうだね涼斗。誰がやる?」
「じゃあこれは部長の俺が行く」
部長が神借と呟く
するとモヤのあったところがバキンという弾ける音とともに白く輝いた
瞬間ほかのなにかの記憶が流れてくる
「ああ、いい風呂だった。
水の間の都海大学の人にも会って面白い話聞けたし明日は資料館に行くしいい旅になりそうだ。」
うああああぁという唸り声と鐘の音が聞こえる
「この声は、都海大学の『邱句アア』さん!」
何故か名前のところだけ気持ち悪い声で何を言っているかわからなかった
その後走っているかのような息遣いが聞こえる
「死ん....で..る?
何だこの笛の音。
眼の前も変だし
『惹ク榊鵠蜥碁浹』の音も鳴って頭がおかしくなりそう
何だこの鬼はっ」
ザシュという切られる音と悲鳴が響く
「なんで生きているんだ?」
そこで記憶は途切れた
「なるほど。
一旦俺が状況を整理する
1つ目におそらくこれは前にここに誘い込まれた人の記憶
2つ目に今精神力を見たところ本の通り3つ減っていた
3つ目に状況が全く同じだから青井さんは...」
「そうだね
多分神側の人間っぽいから
生きてたら明日、生きてなかったら次のループで探りを入れよう」
「なんかさ、分かるのが音だけっていうのと
音とか名前とかピンポイントで聞こえないのが不気味っていうかなんていうか...」
「それでも青井さんに探りをいれる必要はありそうだな」
そうして作戦会議をしながら一夜を過ごし
ついに0時を迎えた