表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
疑神暗鬼  作者: MEGA
3/5

第参話 夢の中

青井さんの呻き声が部屋中に響き渡る

「部長、あれって青井さんの声だよ...な?」

「ああそうだな、流石にこの時間のはやばいよな、無疑」

「流石にこの時間に演技の練習はしないだろうし、不審者かなんかじゃない?」

「とりあえずフロントに電話するわ」

受話器を取りフロントの番号にかける

「だめだ繋がんねぇ、流石に寝てるか」

「涼斗、青井さんの部屋にかけてみたら?」

「そっちも試すけど...無理だ繋がんない」

「警察を呼ぼうにもこの時間帯だし車道がないから歩きだしな」

「行くしかないよな、大御さんには後で伝えとこう。

流石にルールより人命優先だもんな」

「そういえば鐘の音と声以外に鼓の音が聞こえたんだよな」

「そうなのか。俺は寝ていたからな、鼓の音については知らん」

「僕も知らないよ。青井さんの声で起きたからね。

涼斗も寝ぼけてたんじゃない?」

「ま、そうかもな」

部屋の鍵を持ち廊下に出る

「水の間のドア、なんで開いてるんだ?」

おかしい、絶対におかしい

こんな時間に外出はしない

「誰かが鍵を使ってなかに入った?」

「おい、涼斗怖いこと言うなよ。締め忘れかなんかだろ。

考えても仕方ないし中には入ろうぜ」

「別に何の変哲もない部屋だな。間取りも全く一緒か」

「な、なあ涼斗、部長こっちきてくれないか?

これってさ」

無疑がいたリビングにあったのは背中に大きな切り傷があり血を流して倒れている青井さんだった

「これは涼斗が言っていた説はあながち間違いじゃないようだな」

「流石にこれは警察に通報しよう」

横笛の独特なリズムがなる

「何だ、この横笛の音?」

すると鼓の音が一定間隔で鳴り響く

それと同じ感覚で視界が暗くなったり明るくなったりする

「これが涼斗の言っていた鼓の音か。てことは俺達やばくないか」

「この音を出してるやつが青井さんを殺したんだとしたらだけどね」

「はや逃げるぞ、涼斗無疑」

「部長後ろ!」

部長の後ろには2mほどの赤い兜と鎧をつけ腰には三本の鞘を携え右手に大きな日本刀を持った鬼がいた

部長はその鬼を見た途端体当たりをし少し後ろに飛ばした

「お前ら早く逃げ」

部長は大きな日本刀で切りつけられた

部長の鮮血が畳に滲む

「部長!?無疑ここは俺が囮になるから無疑は逃げ」

「いや二人で逃げれる」

無疑はうまくあの鬼の斬撃を躱しついに廊下にまで追い出した

「よしあとはこの旅館を出れば」

無疑はそう言って急に現れた鬼に切られた

「部長までならず無疑までも死んじまった」

でも鬼が後ろにワープしてくれたおかげで俺は旅館の廊下に出た

「これで入口にさえ行ければ!」

鼓の音が心臓の音と重なりどっちがどっちかわからなくなる

視界の暗明もあり頭がおかしくなりそうだ

それでも入口に着くことはできた

「よしこれでやっと!」

入口が開かない

鍵があるようでもない

一方通行のようだ

「っ、まじかよ」

他に行っていないところは...

大御さんがスタッフルームと言っていたところ

一心不乱にあそこまで向かう

ギリギリまで力を振り絞って走る

走る走る

今度こそ着いた

そういえばいつの間にか鼓の音がやんでいる

「はぁはぁ、スタッフルームかこれ?」

鍵穴には裏門と書いてありその中に神社があった

「でけぇ」

そんな感想しか出ないほどすごい

先ほどと違う笛の音色が鳴る

今度は琵琶が先程と同じように鳴り響く

視界の暗明も同じだ

でも鳴り響いてるのは鼓じゃなくてピアノの不協和音っぽい音だ

涼斗の前に現れたのはあの鬼とは違う鬼だった

背丈は同じだが背中にでかい十字架を背負い顔にはゲームでよくある笑った顔の白い仮面をつけていた

グレーの死装束のようなものをきており手には禍々しい鎌を持っていた

「違う鬼もいるのかよ」

俺は殺された

あの鬼に鎌で切られた

その瞬間

ジリリリリと黒電話が鳴り響いた

そしてここは炎の間だ

「なんで生きているんだ?死んだはずなのに」

「死ぬ?何寝ぼけてんの涼斗。早く早く!この旅館を探索するんでしょ」

どうやら1日目に戻ってしまったようだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ