勇者は今日をもって
魔族との激闘の末、魔王を討ち果たし人間界に平和を勇者はもたらした
人間と魔族との闘いは百年以上続いており、ようやく平和な世が訪れた
その功績を仲間たちと共に王様へ報告するため、玉座の間に謁見した
王「おぉ!! われらが人類の希望の勇者たち!! 魔王を討ち果たし
平和をもたらした者たちよ!! 余は本当に感謝しておるぞ!」
平民である俺たちに王様が感謝の言葉を述べるのは例外と言ってもいい
なんせ俺たちパーティ全員平民だからだ。
俺「私たちは皆陛下の、いえ、人類全ての為に戦ったのです
陛下にそこまで感謝していただくわけには致しませぬ
なにより、私たちを育ててくださったのは陛下ではございませんか。」
そう、俺を含めパーティー全員が幼少よりこの城にて英才教育を行って
頂いたのだ。(俺を含めとある老人が全員を勧誘したようだが)
王「何をいう、ワシはお前たちを信じたからこそその機会を与えただけだ
その想いに応えたそなたたちが素晴らしい存在なのだ!」
鼻息荒く王様は俺たちに言う
俺「ありがたき幸せ」
俺を含めたパーティー全員が王様へ頭を垂れる
王「それはそうと勇者を除く四人には今回の旅の報酬は聞いておる、全て叶えさせてもらおう」
ほほほ、と口ひげを触りながら王様が嬉しそうに言った
ありがたき幸せ、と全員が深々と頭を下げる
王「では、勇者以外はこの場より退場し、各々担当の者に褒美を授与されてまいれ」
その言葉を聞き、俺以外の人間は謁見の間より立ち去った
王「さて勇者よ・・・、約束は覚えておるな?」
今までの朗らかな表情からは一遍、低い声で王様が俺に話しかけた
俺「当然です、王様」