~プロローグ~
辺境の町で生を受け、日々平凡な日々を送っていた幼少期
世界では魔王?とやらがいるようで人間と魔族の戦いが繰り広げられいた
しかし辺境のこの町ではそんなことは遠い世界の話のようなもので
俺は平和な日々を送る毎日。
200人規模の辺境の町とはいえ魔物は出てくるため衛兵や冒険者は町に数えるくらいにはいた
俺の父は他所からの流れの冒険者の一人だった
世間に比べれば等級は低いもののこんな平凡な町では十分強い人間だった
しかしだからといって驕ることなく町の人たちと対等な関係を保ち
人に愛される人だった。
母もそんなところに惹かれて結婚したようだ(父からの熱いアプローチもあったようだが)
それで産まれたのが俺って訳。
弟と妹も生まれてなんと幸せな家庭だろう。
俺は長男として家族を守るべく親父習いながら子供の頃から剣を振った。
数年経ち、子供ながらも親父に負けないくらいには強くなっていた
そんな時、町に冒険者パーティが訪れた
曰く、この国最高の勇者パーティとのことだったがなんとも水ぼらしいというか
本当に勇者パーティなのかと疑った。
そもそも勇者というのであれば魔王に立ち向かうためこんな辺境にいてるのはおかしい。
だが町の人たちは勇者の凱旋だといって町を挙げての盛大なパーティを開催するようだった
子供の俺にはよくわからなかったが、おいしい食べ物が食えるなら何でもいいやと思っていた。
町が浮かれている中魔物の襲撃にあってはいけないと思って食べるのもそこそこに周囲を
警戒していた。
そこに勇者パーティの一人である老人が俺に近づいてきて
俺の運命を変える一言を言い放った
老人「坊主・・・お前勇者にならんか?」
俺「はい?・・・」
老人は鋭いまなざしで俺にそういってきたが
状況をつかめないまま言葉を発してしまった。
老人「なぁに、驚く出ない、今回ワシらがここにきたのは君のような素質を持った
若者をスカウトしに来たのじゃよ」
キラーンと垂れた目じりに名いっぱいの力を込めた光が俺を貫く
俺「そうは言われても俺はガキの頃から鍛え続けてるだけのそこらへんにいる凡夫だよ?」
自分で言うのは悲しいが、なにも間違っていないと納得しながら返答する
老人「うぅむ? おぬしから伝わる魔力等はそんじょそこらの一般人にはどうしように
もないものがあふれ出ておるんじゃ。 この爺、女に目がない
そして勇者の素質あるものにも目がない」
どやぁ・・・、と老人は身にまとった長いローブ翻しながらドヤ顔を披露する
俺「今の勇者様がいるのに、勇者になれる事なんてあるの?」
ドヤ顔爺の言葉をスルーし、質問する
老人「当然の疑問じゃな。まぁ安心せい、勇者候補になる、ということじゃ。
勇者はいつも一人しかいないが、死んでしまえば誰かが穴を埋めなければならん。
その一人におぬしをスカウトしてる訳じゃな。」
スルーされても落ち込まず老人は質問に答えた。
俺「勇者の予備品になれってこと?」
老人「ほほほ。理解が早いのう坊主。包み隠さず言えばそういうことじゃ。
その代わり国が坊主を育てるための衣食住、教育係、剣技や魔法を教えてくれる
先生を用意する。
もし今の勇者が魔王を倒せば坊主は不要になるが、受けた教養や技術は坊主に残る。
どうじゃ? なってみんか?」
理解の早い少年に関心しながら、老人は勧誘を続けた。
俺「…、爺さん、俺に素質があるって言ったよな?」
俺はどうしようか悩みながら一番の疑問点を老人に聞いた
老人「あぁ、素質だけなら今の勇者にも引けを取らん。」
俺「なんの素質があるんだ?」
俺は老人に最後になるであろう質問を投げかけた。