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3月8日 電話


 今日は、昨日に続き休み。朝から、散歩をする中で、頭の中を必死に整理していた。


 ー3月6日ー


 早くも1時間。中村との電話は、まだ終わりそうになかった。


 中村「理由どうするん?」

 私 「うーん。まぁ、なんとかしますよ」

 中村「いや、ちゃんと決めた方がいいよ」

 私 「まぁ、ノリでなんとかなるでしょ」


 私は、これからのことなんて何も考えていなかった。やめたいといえ思いより、今がタイミングなのかと思っていた。


 中村「ならんって。ていうか、保険とかどうするん?」

 私 「ああ、たしかに」

 中村「辞めても、また手続きしないとあかんよ」

 私 「郵送してもらいます」

 中村「郵送してもらうにしても、やりとりはせなあかんよ」

 私 「そうなんですけど」

 中村「やめた後、就職せんかったら、保険きかなくなるよ?」


 中村は、現実問題を突きつけてきた。


 私 「お金ください」

 中村「なんでや」

 私 「そこは、しゃーないですよね」


 保険については、しょーがない。そんなことを言われたくらいで諦めていたら、この先絶対やめられないと思っていた。


 中村「次、いつ就職するかわからへんねやったら、とりあえず仕事続けた方がいいんじゃない?」

 私 「めちゃくちゃ続ける方向に持っていくじゃないですか?」

 中村「そりゃあ、一緒に働きたいもん」

 私 「僕は、働きたくないです!!」

 中村「そんなん言ってー」


 中村は、必死に私が止めようとしているのを感じた。


 私 「じゃあ、そろそろ社長に電話かけますね」

 中村「いいけど、ちゃんと理由は考えた?」

 私 「いや、別にないですね」

 中村「たぶん、どうやったら続けられるかってめちゃくちゃ聞かれるよ」

 私 「どうやってて言われてもなぁ。やめる理由が特にないしなぁ」

 中村「じゃあ、とりあえず明日仕事行ってから考えたら?」


 なんとか、職場に来させようとする中村に対して、少し困惑していた。


 私 「行ったら、またやる気でるかもじゃないですか」

 中村「それでええやん」

 私 「今がやめるタイミングやと思うんですよね」

 中村「そうかなぁ?」

 私 「そうなんですよ。今やめて、これからのことゆっくり考えたいと思うんですよね」

 中村「もう少し頑張りや」


 中村の言葉は、本当にありがたかった。しかし、私の気持ちは仕事から離れてしまっていた。


 私 「いやー、もう無理ですよ」

 中村「頑張ろうよ」

 私 「じゃあ、そろそろ電話かけるんで切りますね。時間とってもらってすいません」

 中村「俺は、明日もまってるから」


 私は、半ば強引に電話をきった。

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