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5月16日 マネジメント(山形)


 山形「プレゼンですか?」

 俺 「そうなんですよ。どう思いますか?」

 山形「まぁ、僕たち忙しいんでねぇ、、、」

 俺 「そうですよね」


 山形がどう思っているかは、この時点でなんとなくわかっていた。


 山形「伊東さんは、どうしたいですか?」

 俺 「いやぁ、どうしたいとかもなくて」

 山形「大変ですねぇ」

 俺 「そうですね」


 なぜか、山形さんにこんな風に言われるなんて理解できなかった。


 山形「僕は、1年目にやらしてもいいと思いますよ」

 俺 「なんでですか?」

 山形「まだ、営業も1人でいけないですし、それだったら並行して、プレゼン作ってもらうのもいいんじゃないですか?」


 山形さんが言っているのは半分あっているような気がした。しかし、もう半分は間違っている。責任者になったなら、結果までセットで考えないと。


 俺 「山形さんの言う通りですね。実際に、今市のところも1年目がしてますし」

 山形「だよね」

 俺 「でも、やるからには勝ちたいんですよ」

 山形「そうですよね」


 山形さんは、優しくコメントしていたが本心が違うことはわかっている。だから、この人は信じられない。思ったことはきちんと伝えてくれないと。山形さんを信じることはできない。


 俺 「僕が考えて、必要であれば手伝ってもらいます」

 山形「大丈夫ですか?」

 俺 「たぶん、いけますよ」


 やる以上は、勝つ以外なかった。


 俺 「また、案ができたら見てもらってもいいですか?」

 山形「もちろんです。いつでも言ってください」


 山形さんに信頼はおけない。でも、山形さんに対してもちゃんと向き合わないとこの先、俺のリーダー人生はあっという間に終わってしまう。俺がやらなければいけないことは、あくまでもチームマネジメントだ。結果を出すためには、マネジメントは絶対に必要だ。


 俺 「ありがとうございます。まずは、檜と花沢と話し合いながらつくっていきます」

 山形「わかりました」


 とにかく決断する。俺は、それを意識していた。これまでのリーダーを見ていて、みんな口だけだと感じていた。そんなリーダーには絶対になりたくない。俺は、それだけを考えていた。


 俺 「じゃあ、僕営業いってきますね」

 山形「はい、頑張ってください」


 山形さんの優しい笑顔を見ながら、熱い意志を心の中にしまいこんだのだった。

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