5月7日 2000円
俺は、緑黄色会社の山城と再び会っていた。山城の横には、見知らぬ男性がいた。
俺 「上に確認し、値段次第だと判断しました」
山城「なるほど」
どうしてもウチのサービスを利用したいという思いがあるのをあまり理解できなかった。
俺 「いくらまでなら出せそうですか?」
山城「今は、月2000円しか難しいです」
俺 「2000円ですかぁ」
正直、2000円なんてありえない金額だ。中村さんに言うと、確実に驚かれるだろうな。どうするかなぁ、、、、、、、。
山城「難しいですか?」
俺 「一番安い会社さんでも1万払っていただいてますからね」
2000円。もうなんでもよくなってきた。正直、このくらいの値段だとあんまり変わらない気もしていた。もし出せるとしても、この会社が出せるのは4000円くらいだろう。
山城「そうですよね」
俺 「ただ、私たちのサービスもあなた方の会社に合うかもわからないですから」
これだけ緑黄色会社から評価してもらえるのはありがたいけど、実際にまだ長期間使ったわけではない。たった一週間だけでの判断だ。
山城「それでも、私は御社に賭けたいんですよ」
俺 「では、2000円でいいです」
この判断が正しいかどうかはわからない。でも、2000円が万が一200000円になる価値が出てくるかもしれない。まぁ、ほとんどないんだけど。
山城「ホントですか?」
俺 「はい。その代わり、3ヶ月」
この期限だけは守るしかない。これは、中村さんと決めたモノだった。
山城「3ヶ月ですか?」
俺 「はい。こちらとしては、ただの赤字です。しかし、今回は、山城さんの熱意に応じてっていうところで」
目の前にいるこの若い女性をこれ以上傷つけても、ただのイジメだ。
山城「ありがとうございます。本当に助かります」
俺 「頼むよ、結果出してよ」
山城「もちろんです。私たちが結果出せば、御社にも多少メリットがあるかなと思います」
強気だな、相変わらず。すると、横にいた男性が立ち上がった。"ありがとうございます。本当に助かります"。俺は、誰だかわからなかった。
山城「遅くなりましたが、彼がウチの代表です」
代表だったんだ。山城と同じく、とても若い。イケイケの感じは出ていたが冷静さはもちあわせていた。




