表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/80

5月5日 GW6日目

 気がつけば、仕事の話。それがいつも俺たちの会話だった。この前の同期会ではそこまで話をしたことがなかった。したくなかったわけじなないけど、二人じゃないとそうした話はできない。だから、こうした機会はありがたい。この先も、森川とずっとこうした話をできたらと思っていた。


 森川「プレゼン決まったのか?」

 俺 「いや、全く。千尋でるのか?」


 俺たちは、6月に行われるプレゼンについて、話をしていた。ホントはやりたくないというのが本音だったけど、自分の実力を知る良い機会だった。同期の中では、あまり活躍できていない俺にとっては、結果を出せば一気に評価もあがる。


 森川「出ないと怒られるからな」

 俺 「そうなのか?」


 森川も出るとなるとめんどくさいな。すでに自分より凄いやつがいる中で頑張れる気がしない。


 森川「ああ。めんどくさいよ」

 俺 「俺も出ないといけないけど、お前らが出るんだと勝ち目ないからな」  


 森川に加えて、今市や青野たちもいるとなると、やることないだろうな。誰が考えたんだ、こんなプレゼン大会。


 森川「そんなことないだろ」

 俺 「あるぜ、そんなこと」

  

 森川は、とても喜んでいるようだ。何が楽しいんだろうか?俺には、わからなかった。


 森川「お前はやればできるタイプだろ?」

 俺 「いやいや。この前のプレゼン散々だったからな」


 なぜ、俺のことを評価してくれるのかよくわからない。俺より、コイツらの方がもっと凄い。


 森川「そうなのか?」

 俺 「ああ。もう自信が全くないよ」


 なんで自信がないのか、そんなの決まっている。


 森川「でも、同期でプロジェクト進めれるのは楽しいかもな」

 俺 「あー。それは、そうかも」


 もし、そんなことが本当なら俺は楽しめるかも。


 森川「もしかしたら、面白くなるかもな」

 俺 「でも、同期でやるなんてことあるかな?」

 森川「さぁ、そこは経営陣次第だろうな」


 たしかに。アイツらが楽しんで働かせてくれるとは全く思わない。


 俺 「でも、お前たちとは働きたいな」

 森川「そうだな。もう一度あの頃に戻りたい」

 俺 「それは、ちゃんと言わないと無理だろうな」

 森川「そうだろうな」


 俺たちは、深夜の居酒屋で語りあっていた。こんな日がこれからも続いたらな。そんなことを考えてしまう自分がバカらしく思っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ