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5月4日 GW6日目

 俺は、台所で夕食の準備に取りかかっていた。今日は、スーパーに行ってたくさん食材を買った。普段なら買わない少し高い食材にも手を出した。それもあってか、調理台の上には、新鮮な食材がズラリ並んでいる。鍋に油がパチパチと音が立つと、俺は、細切りにした玉ねぎを丁寧に炒めていく。どのくらいの色になったら切ろうかな。火加減が気になった。スマホの画面には、玉ねぎが透明になり始めたら、ニンニクとショウガを加えて香りを出すように書かれていた。

 次に、一口大に切った鶏肉を鍋に加え、こんがりと焼くことにした。鶏肉に焼き目がついたらと書いてあるが、簡単に焼き目はつかない。うまいこと焼かないとな。俺は、甘酸っぱいソースを冷蔵庫から取り出した。それにしても、GWも残り2日。あっという間だった。俺は、久しぶりにゆっくり自宅で過ごしていた。やりたいことは大体できた。あとは、明後日から始まる仕事に向けて休むだけだ。みんな仕事明けは、どういう感じでくるだろうか?毎年恒例なのが休み明けに、体調不良者がたくさん出ることや退職者が出ること。

 まぁ、ちょうど少しずつ慣れてくる時期だから仕方ないといえばそれまでだけど。俺は、休み明けの仕事をどのようにしていくか迷っていた。休み明けに一番大きな仕事として二回目のプレゼンが待っていた。今回は、完全に自分でやる。そのため、ミスを誰かのせいにできないのだ。しかも、今回はそれぞれどこの営業課もエースが投入される。どれだけ熱を注いでも勝てない可能性が高い。かといって雑なものも出せない。もうすぐ、仕事明けと考えると嫌でも考えさせられる。この前の同期会の話を聞いていると、今市や森川も出てくることがわかったいた。負けると思って一生懸命やるのはつらい。

 それぞれの営業課の威信にかけて負けられない。特に、俺たちはこの前のダメ出しでだいぶモチベーションを失っている。それに追い討ちをかけられると、本当に退職者が出てもおかしくない。それでもやろうとする本部の考えがまったく理解できなかった。中村は、これからの会社のフェーズとしてもっと主体的な人材が出てきてほしいと言っていた。けど、そんな人材なんてでてくるなんて考えられなかった。香ばしい香りがキッチンを満たしてきた。もう、鶏肉に焦げ目がついてきた。俺の食欲をそそるる。夕食を作り終えた俺は、達成感に包まれた。残りのGWを楽しもうと俺は頑張っていた。

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