表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/80

5月3日 GW5日目

 陽が差し込む美しい午後、広大な芝生に甘いスモークの香りが漂っていた。大学時代の友だち8人が集い、賑やかなバーベキューパーティーが開催されていたのだ。原田からは、賑やかな笑い声が聞こえ、近くのスマホからバーベキューに合いそうな音楽をながしていた。男女8人で俺たちは、ワイワイと話しこむ。この日ばかりはと、仕事のことなどは忘れ、グリルから立ち上る香ばしい香りに心踊っていた。

 グリルの上では、ジューシーなお肉がパチパチと音を立てながら焼かれている。お腹の横には、溶けたチーズが滴り落ちているみたいだった。誰が焼いたんだ、これは?お肉の少し離れた所には、マッシュルーム、タマネギ、ピーマンなどかが串刺しにされており、グリルの上でグツグツと焼かれている。これは、美味しそうだ。俺たちは、大きな声ではしゃぎながは、焼き終えるのを今か今かと楽しみに待っていた。俺たちの周りには、横の家族連れの子どもたちが芝生で駆け回り、水風船投げをして大はしゃぎしているみたいだった。もしかしたら、俺たちの何年後かは、みんなああいう風になっているのかな。どこか羨ましさと寂しさが入り乱れていた。

 その子どもたちの大人はテラスでくつろぎ、冷たい飲み物とおいしい料理を堪能しているみたいだ。これが家族の休日の過ごし方なのだろうか?グリルを担当していた戸川は、バーベキュー名人だった。実際に飲食店で働いているということもあり、彼の言うことを聞いていたら美味いに決まっている。俺は、そう確信していた。彼が素早く肉をひっくり返し、完璧な焼き具合に仕上げているのがわかった。

グリルから少し離れたところでは、若竹がサラダを切って、サラダバーを設置しようとしているみたいだ。今日、新鮮な野菜や色とりどりのフルーツを自宅からかけ集めてきたことを言っていた。若竹の家は、実家が農家ということもあり、たくさんの野菜や果物があったのだ。そこに、戸川が作った自家製のドレッシングをかけると絶対に美味い。

 ここに、付け合わせの焼きそばやコールスローを並べ、俺たちのバーベキューがスタートしたのだった。俺は、このバーベキューでしたかったマシュマロの串刺しをしていく。ゆっくり、炎の上で炙られ、溶けてキャラメル色になるのがたまらなくそそられる。このままでもおいしいけど、ここにチョコレートでコーティングすると、もっと甘くなるんじゃないかとチョコレートをフォンデュし始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ