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4月11日 図書館

 久しぶりの休日だった。今週は、いろいろあったから、頭を整理したかった。けど、整理する場所は簡単に見つからなかった。休日だから、どこも人がいっぱいだった。どうせならと思い、俺は図書館に来ていたのだ。

 図書館の中央にある椅子に座ることにしたのだった。バックには、タブレット、財布などがあった。座ったはいいものの、今はタブレットやスマホなどの電子機器を触ろうとは思えなかった。とりあえず、どこかに面白い本がないか俺は立ち上がった。

 この図書館は、5年ほど前にできたもので、まだ新しい。図書館の中は、まるで別の世界が広がっているかのようだった。俺は、近くの経済学書の欄に立ち寄った。ここには、お金やビジネス書など俺が読んだことがない様々な本が置かれていた。俺も、そろそろ本格的に本を読み始めようかどうか迷っていた。

 以前から、本を読むように園山や中村からは勧められている。しかし、活字が苦手で昔から読むのを控えていた。そして横にある本棚には、借りたものが返されたようなもので、数十冊の本が周りに積まれていた。その中には哲学書や心理学書、経済学書などが含まれていた。

 みんながこんないろいろな本を一冊一冊の本を熟読し、その内容について考えこんでいるのは尊敬だった。すると、横に俺と同じくらいの20代後半から30大前半らしき男性がやってきた。彼は静かに手を取り、立ちながら本を読みはじめた。身に着けているグレーのスーツや黒のネクタイから、彼はよく仕事ができるんじゃないかと勝手に思ってしまったのだ。

 読んでいる彼を見ていると、緊張感が漂ったり、眉間にはシワが寄ったりととても集中している様子だった。この男性は、鼻筋が通り、顎のラインがはっきりとしたダンディな男性のようだ。本を読む姿は、哲学者のような風貌であった。

 男性は、本を読み始めて、まだ3分ほどだったが、別の世界にいるようだ。周りには雑音が入り込む余地がなく、彼の精神は純粋に本に集中していた。周囲の人々もその姿勢に感化され、静かに本を読んでいるみたいだ。俺は、さっき取った本を読み取り、席に戻ることにしたのだ。

 俺は、探求心を満たすために、図書館を訪れていたわけではなかった。けど、この図書館の雰囲気にのまれてしまう。たしかに、この空間には、この空間でしか生まれない思考やアイデアが詰めこまれているような感じはした。だから、こんなに多くの人がくるのかれない。

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