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4月2日 新人

 今日から、新人の石木、中丸がやってくる。昨日は、入社式が終わってから、そのまま研修に入っていたので俺たちは出会うことがなかった。俺は、11時と聞いていたので、中村と二人で待っていた。他の人たちは、営業に出かけていた。

 石木は、22歳女性だ。昨日見た感じだと、背が大きくとても優しそうな顔をしていた。性格は、営業向きな様な感じでグイグイいける強さがあるんじゃないかと中村から聞いていた。まだ、全然話してないから詳しいことはわからないが、1日でも早く成長してほしいというのが願いだった。

 中丸は、25歳男性。こちらは、メガネをかけてとても真面目そうだった。石木と違い、大学院出身ということもあり、すぐに現場での起用を考えていた。コツさえ掴めば、新規のお客さんのところにも向かわせる予定だ。

 当然、二人も同期がいるわけで、その中で秀でた人材にはなってほしかった。俺は、時々、時計を見ながら二人が扉のドアを開けるのを待った。しかし、その時間はなかなかこない。しびれを切らした中村は、俺に話しかけた。


 中村「どう?新人は?」

 俺 「んー。どうだろ?あんまわかわないかな」


 中村は、いつものように軽快にタイピングをしていた。


 中村「今は、事務メイン?」

 俺 「そうですね。まだ、現場連れて行けないしね」


 入って2日目の新入社員を現場には連れて行けない。


 中村「伊東くんの時みたいに連れていきなよ」

 俺 「えー。嫌だよ」


 俺が一年目の時は、そう言うのはまったく関係なかった。


 中村「あの時は、凄かったよね」

 俺 「いや、ヤバいですね」


 当時は、今と考えられないくらい違う。


 中村「先輩、誰いた?」

 俺 「僕の時は、羽川さん、八神さん、山形さん、時本さん、、、、、んで中村さんですかね」


 錚々たるメンバーだ。


 中村「いやー、ヤバいね。そのメンバーは」


 中村も驚いていた。


 俺 「ホントあの頃は、毎日怒られてばっかだったし」


 毎日、苦しかった。


 中村「でも、そんな伊東くんがこうして頑張ってるんだから、みんな嬉しいんじゃないかな?」


 プリンターから印刷をしようとしていた。


 俺 「そうですかね?」

 中村「そうだと思うよ」


 そんなものなのだろうか?


 俺 「まぁ、同期にくらべたら出世も遅いですし」


 中村は、今月の営業目標資料を作っていた。

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