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駅の地下通路

作者: 立川みどり
掲載日:2020/07/10

 いつも高校への通学に利用している地下駅のホーム。そこで美咲は、いままで気に留めていなかった通路があるのに気がついた。

 とくにどこに通じているという表示はない。こんなところにこんな通路があったろうかと首をかしげたが、よくわからない。行きはもちろん、帰りもたいてい急いでいるし、往復とも友人といっしょのことが多い。自分が使わない地下通路など、気づかなくてもふしぎではない。

 今日は夏休み中の登校日で、たまたまひとりで帰るところ。時間も早く、とくに急ぐ用事もない。それで、いままで気に留めていなかった通路が目に入ったのだろう。

 あれはどこに続いているのだろう?

 好奇心に駆られた美咲は、その地下通路に入ってみた。

 通路の照明は薄暗く、途中で曲がっているようで先がわからない。そのため不気味で、長く感じたが、歩いた時間はたぶん二分ぐらいだろう。突き当りの角を曲がってすぐに、別のホームに出た。

 こんなところに乗り換え路線があっただろうかと首をひねったが、あったはずはない。通路でだれにも出会わなかったし、ホームにもだれもいない。と思ったら、よく見ると遠くに人がいる。性別はわからないが、髪が長くて、浴衣なのか白っぽい着物を着ている。

 美咲の背筋に寒気が走った。ぞくぞくする。なぜか怖い。電車が近づいてくる音がするが、到着前にここを離れなければならないような気がする。

 美咲はきびすを返して通路を駆け戻った。なぜか、行きは歩きで帰りは全速力で走っているのに、来た時よりも時間がかかっているように思えた。

 ようやく元のホームにたどり着くと、ほっとしたためか気が遠くなって、美咲は前のめりにばったり倒れた。


 気がつくと美咲は病院のベッドにいて、母と担任の先生がそばにおり、熱中症で倒れたのだと教えてくれた。

 退院後、美咲は何度か例の地下通路があったあたりに行ってみたが、そんな通路は見当たらない。

 あれは熱中症で倒れている間に見た悪夢だったのか?

 ふつうに考えればたんなる悪夢だろう。だが、あのときの恐怖を思い出すと、なんとなく違うような気がする。やはり、恐ろしいところに迷い込んでしまって、全速力で走って逃げきったところで倒れたのではないか?

 そう思ったが、あまりにも現実離れして突拍子もない気がする。

 倒れているあいだに悪夢を見たのか? 逃げ帰ったところで倒れたのか?

 どちらなのか、美咲にもよくわからないのだった。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章の書き方、話の持っていき方、大変お上手です。 見たこともない通路に入っていく、見ている方はオイオイやめとけと思いますが、主人公の好奇心は大変よく分かります。人間、そんな感じですよね。 …
[良い点] ないね! [気になる点] ブツ切りでただ単語を並べただけの文章と何のオチもない構成。 そして最大の難点は使うべきところで漢字を使わず無駄にひらがなにしているので目が滑って読みにくい。カタカ…
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