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ランカー

「よし、これで装備は揃ったな。」


夏樹が言うと全員頷く。


「じゃあこれで今日は帰るか。」


樂を先頭に帰路につく。


「ん??」


前から真っ黒なフードを纏った小さな人が歩いてくる。


「………。」


フードを纏った人は一瞬足を止め、こちらを見た様な気がしたが顔は見えない。

再びこちらに歩いてすれ違う瞬間。


「……貴方も。……うん。」


囁く様な、掠れる様な声で呟く。


俺は直ぐに振り返る。が、そこには既にその人物はいなかった。


「なんだったんだ?あれ……。」


夏樹は不思議に思いながら宿に戻った。



翌朝、街が少し活気づいている事に気がつく。


「おっちゃん、なんでこんなに騒がしいんだ?」


「あ?あぁ、来月にランカーを決める大会があるからな……。腕自慢が集まってくるのさ。」


「ふーん……。ありがとな。」


夏樹はそのままギルドへ行く。


「すみません。ランカーを決める大会があるって聞いたがどんな感じなのか教えてくれませんか?」


暇そうな受付に行き、質問する。


「はい、いいですよ?こちらへ。」


受付人が椅子のある方へ歩いていく。


「えーと、ではランカーを決める大会。通称トーナメント……まぁそのままですね。その事を教えて欲しいという事でしょうか?」


「ええ、どのような大会なのかなぁと思いまして。」


夏樹はニコッと笑う。


「そういう事でしたら、1から説明しますね。《トーナメント》では1体1のトーナメント方式を取っております。そして、上位10名にはランカーと呼ばれる称号を与える事になっております。」


「ランカー……ね。」


「はい、例外はありますが基本的にはこの《トーナメント》で上位に食い込む事でランカーとなり、様々な恩恵を受けられます。そして優勝者には景品が用意され、王直々に賜る……というのが概要です。」


「なるほど。景品を貰えるのか。……その景品は毎回違うのですか?」


「景品は優勝者の希望に沿って決められます。金でも装備でも爵位でも……。」


「なるほど。参考になりました。ありがとうございます。」


夏樹は一礼するとギルドを立ち去る。


「俺には関係ない話かな。戦闘力ないしな。」


だが、ランカーと呼ばれる人達が気になる。

どれだけ強いのか、どんな人物なのか。

俺たちパーティーがトップを狙うには障害になる得るかも知れないし、協力してくれるかもしれない。


「今日は素直に宿へ戻るか。」

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