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勇者の友人Aの物語  作者: はこお
4/7

ぼっち

あれから数日が経った.



僕,レオンの席の周囲は相変わらずひえっひえだ.

みんな,こいつらには関わりたくないと,僕の席の周囲には誰も近寄って来ない.



おかげで,僕はいまだに友達の一人もできずにいた.

ぼっちだ.



ちなみに,前の席と隣の席の人物にはいまだ話しかけたことはない.



勇者は見た通り,話しかけるなオーラが凄く,誰かと話しているのを見たことがない.

しかし,意外と言うべきか,今のところ授業などは大人しく受けているようだ.

俺様にはこんなの必要ねぇ,とか,こんなのもわからないのか愚民ども,とか言ってサボるかと思ったが,そんなことはないらしい.

今の状況を見るならば,ただのぼっちだ.



隣のアリスさんは,そんなことはない.

女子とは和やかに話している.

ただ,まぁ,喋り方も所作も全てがお上品すぎて,一般女子たちがちょっと気後れしている.

まぁそりゃぁね.

お嬢様の格が違いすぎるよね.



しかし,これがどうやら男相手になると態度が急変するようだ.

一度,アリス含む女子たちが話しているところに,クラスの男子たちが声をかけることがあったのだが…



凍てつくようなアリスの視線に射抜かれて後ずさっていたな.

あれはかわいそうだった.

あんな目で見られたら僕なら死んでしまうかもしれない.

特級スキルの他に冷凍ビームでも持っているのかもしれない.



そういうわけで,

クラスの男子は誰も僕の席に近づけないまま,一週間が過ぎてしまった.



とはいえ,そんな断崖絶壁の孤島だからもう人生終わりかと言えばそんなことはない.



ここ,ユークリウス魔法学園は3年制の学園で,1学年に6クラスが存在する.

それじゃぁすべての講義はクラス単位で受けるのかと言うとそうではない.

必修科目についてはクラス単位で受けることが多いが,いくつかの選択科目についてはクラスを超えて,講義によっては学年を超えて受けることもある.



例えば,この学園には各魔法属性に分かれた専門科目や,ダンジョンなどの実戦を通した演習科目がある.

このような場合はクラスや学年の枠組みを超えて,講義を受けることができるのだ.



従って,僕にもこの孤島から脱出する機会はある.

このチャンスを掴むことができれば,僕にも友達ができるはずである.



まだ講義が本格的には始まっていないので,教室を移動することもなかったが,これからはこの場所から離れて講義を受けることもあるだろう.

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