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―3―僕の名前
僕は山を下りる事にした。
だってここでは魂……
『光の玉』は手に入れないだろうから。
確か、近くに小さな町があったはず。
三日かけて山を下りたら、人が地面に寝ていた。
すっと見ているけど、寝がえりさえ打たない。
あ、違ったみたい。
この人行き倒れだった。
ほら『光の玉』が体から出て来たよ。
おじさん、僕が大事に頂きます。
こうして僕は、山の麓で『光の玉』を美味しく頂きました。
それでわかったんだけど……。
どうも『光の玉』を吸収するほどに色んな事を思い出すみたい。
レベルUPするんだね、きっと。
全部思い出したと思っていたけど違ったみたいなんだ。
だって地球というところから転生したのを思い出したから。
向こうでの名前は聖史だった。
うーん。これ以上は思い出せないや。