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アメリカ在住、40代のガン闘病生活。  作者: 黄色い万年筆
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第16話 家での生活と術後三週間目の検診

長旅を終えて家に帰ってきたわけですが、

旅の途中で気管カニューレのせいで苦しんだり、

胃ろうが全く必要ないことに気がついたり、

良かれと思ってつけられた補助装置が、

思いの外生活の負担になっていました。

もうこの時にはとにかく早く取ってもらいたくて

一週間後に控えた検診が待ち遠しかったです。


特に気管カニューレとの相性が悪く、

ずーっと咳をしていました。

体を動かすとカニューレが気道を刺激して、

咳が出るし、

本を読んだり、コンピューターに向かう体勢が

ちょうど刺激を与えるので、

何も出来ずにDVDなどを観て過ごしました。


多少体力は落ちていますが、

術後の経過は良好で、

舌の腫れも少しずつ引いていましたので、

帰宅して数日後には職場に顔をだすことが出来ました。

もちろんあまり喋れませんので、

本当に顔を見せるだけでしたけど。


荷物の整理などをしていると、

あっという間に次の検診の日です。

体力的にも大丈夫そうでしたので、

飛行機も考えたのですが、

またドタバタするのも嫌でしたので、

今回は行きも帰りも車です。

この頃には首もそれなりに廻るようになっていたので、

ほとんど私が運転をしていきました。


この検診では再び執刀医と整形外科の先生に会い、

経過を再確認してもらいました。

気管カニューレは拝み倒して取ってもらえたのですが、

何故か胃ろうはダメでした。


気管カニューレを取った後は

縫合はせずに自然に治るのを待つのだそうです。

と言っても二センチ近い大きな傷ですので、

常にガーゼ、もしくは大きめの絆創膏を貼っていました。

結局二ヶ月ほどガーゼを貼っていたのですけど、

毎日同じところに貼るので、

皮膚がかぶれて大変でした。

かぶれにくいテープを探したり、

テープを貼る角度を毎日変えたり。

毎晩鏡の前で試行錯誤していました。


そしてやはり気管支に傷がついてしまったのでしょうね。

気管カニューレを取った後に楽にはなりましたが、

違和感はずっと続くことになります。

咳も断続的にですが続きました。

傷がしっかり塞がった今(約一年後)でも

傷のまわりを触ると内側に違和感がありますので、

治る時に気管支側の肉が盛り上がってしまって、

それが刺激になるのかもしれません。


そして胃ろう。

もうこの時点では食事は流動食を口から摂取していました。

どう考えても胃ろうは必要ないのですが、

何故か取ってはもらえませんでした。

胃ろうがある違和感も嫌なのですが、

使わなくても一日一回は胃ろうのチューブに水を流して

チューブの詰まりを防がなくてはいけないので、

それも面倒でした。


そしてこの頃には徐々に仕事に戻り始めます。

幸い体力はあまり削られませんでしたので、

胃ろうに伴う不快感と、

舌の腫れ以外は大きな問題はなかったのです。

幸い自宅で仕事ができる職種なので、

職場にはたまに顔を出して、

後は自宅で適度に休みを入れながら仕事をしていました。


2月の終わりには泊りがけの出張に出かけたり、

1時間程度のプレゼンをこなすまでに回復していました。


11時間もの手術を受けて、

一ヶ月半後には普通に仕事に戻ったのことを、

嫁さんはいまだに信じられなかったといっていますが、

大学もヒマじゃないのです。

そして痛みがあまりなかったのも幸いしたと思います。


そして3月に入り、

三ヶ月検診、そして本格的に仕事に復帰です。


仕事が本当に忙しくなってしまいました。

毎日ひーこら言っています。


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