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アメリカ在住、40代のガン闘病生活。  作者: 黄色い万年筆
13/17

第12話:術後二日目

夜が明けて二日目。

やっとウトウトし始めた朝7時に

整形外科の先生の往診を受けました。

この後この先生は毎朝7時に来てくれるのです。

先生が来るとやっぱり空気がピリッと引き締まりますし、

親身になってくれるので、頼もしかったです。


この日は縫合されたところを一通り確認ののち、

手術が上手くいったと説明してくれました。

まだ私は麻酔の影響か少しぼーっとしていたし、喋れないしで、

先生に感謝の意をうまく伝えられたのか

ちょっと不安になったのを覚えています。


この先生の往診の時に

首と腿の手術部位から出ているドレーンチューブと呼ばれる

分泌物を体外に排出する管を確認してくださったのですが、

さわりどころが悪かったのか、電機でも走ったような痛みが。

(チューブが神経に近くにある場合に、

チューブの扱いが雑だと痛みが走るそうです)


しばらく痛みが続いていて、

困っていたところに看護師さんが痛み止めを勧めてきました。


肩の痛みもひどかったし、

もともと痛みがひどくなるまで待ってしまう性格(というか体質?)で、

それを手術前にも注意されていたこともあり、

モルヒネを打ってもらいました。


正直モルヒネの効果はあまりぱっとしたものではなく、

ちょっとぼーっとしたくらい。

効いているのか疑問に思っているところに

理学療法士の方の往診がありました。


なんでも、これから歩く訓練をするとのこと。

術後こんなすぐに立ったり歩いたりするとは

まったく思っていなかったのでびっくり。

なんだか混乱していたものの、

まあ、そんなものかなと妙に納得して、

ベッドから起きる準備を始めました。


その時にやっと体のあちこちが

色々な場所に繋がっていることに気が付くのです。

この日は全部で12本の管が体に取り付けられていました。


1)気管カニューレが酸素吸入器に。

2−4)3本のドレーンチューブ、腿のドレーンチューブが吸引機に、更に首に二本のドレーンチューブ

5)尿管カルーテル

6)胃ろうとそれに繋がる排泄物袋。

7)舌の具合を見るセンサー。

8)心電図モニター。

9)脈拍と血中酸素飽和濃度モニター。

10−12)3本の点滴(そのうち一本は血圧を計っていたとか何とか。)


それをひとつづつ外したりまとめたりで、

なんだかんだ20分ほどかけて準備完了。

その時点では理学療法に対しても前向きになっていて、

どれくらい歩けるのか試したくなっていました。


しかし、体を起こしたときにものすごい目眩が。

立ち上がることが出来ません。

顔色も明らかに変わったらしくて、

その時点で散歩は中止。


あまりにも急に体調が変わったので、

看護師さんが心配になって色々聞いてきたので、

先ほどモルヒネを打ったと言ったところ、

どうやら人によってはモルヒネの副作用が大きく出てしまうらしく、

私は副作用でめまいが起きたのではないかということになりました。


幸い痛みもひどくなかったので、

とりあえずモルヒネは使用しないと心に決め、

その後看護師さんが何度か違う薬を試そうかとか、

分量を変えようかと聞いてきたのですが、

全部丁重にお断りしました。

痛みがひどくなくて本当に良かった。


理学療法士の方は午後にまた来てくださりました。

その時点では目眩も収まっていたので、

無事に立って2-30メートルほどの散歩をすることができました。


さらに看護師さんが体を拭いてくれて、

頭も洗ってくれたのですが、

気持ちよかったなあ。

そして体が真っ黒でびっくり。

消毒液についている染料なのかな。


モルヒネでぼーっとしている時に

スピーチセラピーの先生も来てくれました。

私は仕事柄人前で話すことが多いので、

職場復帰しやすくなるようにとの配慮から

リハビリの手助けをしてくれるのです。

とにかく包括的に患者を手助けしてくれると言うのが嬉しい。


その後呼吸器系の方がやってきて酸素吸入器を取り外し、

三本あった点滴も二本に。

嫁さんが言っていましたが、

こうやって徐々に繋がっているものが取れていくのが、

回復度合いを示しているようで、気分が良かったです。


二日目の夜は疲れがどっと出て、

流石によく眠れました。


明日から検診で病院です。

その後すぐに久しぶりの帰国ですので、

しばらく更新ができないかもしれません。

何を食べようかなあ。

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