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アメリカ在住、40代のガン闘病生活。  作者: 黄色い万年筆
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第9話 セカンドオピニオン:とある大学病院

CTCAでのオリエンテーションから帰ってきた私たちは、

次の週の中頃に、

自宅から車で二時間ほど離れた町にある大学病院にやってきました。


私の住んでいる町はアメリカの首都であるワシントンDCに近いため、

そちらに出れば有名な大学病院などもあるのですが、

ワシントンDCを抜けて反対側に行かなくてはいけなかったり、

渋滞に巻き込まれやすいところだったりして、

通うと言うことを考えると実は選択肢が狭いのです。


そこで都会方面に向かうのではなく、

州の中心にある大学病院にセカンドオピニオンを聞きに行きました。

この大学は私の勤めている大学のライバル校で、

この地域ではガン治療に力を入れている大学です。

そしてこちらの町は仕事でよく訪れるので、

土地勘もばっちりです。


指定された建物につくと感じのいい受付の方に

頭頚部外科の場所を教えて貰います。

こちらはガンの治療だけではなく、

他の病状の方も同じ待合室です。


あまり待たされることもなく診断室に招かれました。

患者用のアンケートを埋めて、

しばらくすると先生がやってきました。


こちらにはちゃんと生検のデータが送られてきていたようで、

先生は私の地元の病理の結果を基に話を進めていきます。


手術の方法は切開をしたのち、

皮の隙間を埋めるために人工皮膚を使うとのことです。

それほど大きな切開をしなくてすむので、

入院も一日、その後数日通院。

特に腫れもないので、

リンパ節は取る必要がない、との判断でした。


もし人工皮膚でまかなえるなら

足を切られることもないわけですから、

やはり嬉しい。

こちらの先生曰く足や腕の皮膚を切ると

どうしてもしばらく日常生活に支障が出るので、

避けたいのだそうです。


CTCAではリンパ節を取って生検に出す、

という事を言われたと説明すると、

首にある無数のリンパ節のどこを取って生検に出すのか、

興味があるけど分からないと言われました。


こちらの先生も丁寧に説明をしてくださって、

とても好感が持てました。

看護師の方も親切そうで、

手術の予定日などを教えてくれて、

必要なときには連絡をしてくれてかまわないからと、

オフィスの電話番号を教えてくれました。


手術のタイミングはCTCAほぼ一緒で一月の第一週。

こちらではリンパ節は取りませんし、

舌の切開の部位も大きくないので、

職場復帰も早くできるとのことです。


CTCAとは違う生検の結果により、

診断に違いがありますが、

それでも地元のクリニックのやり方よりは納得いきます。

そしてリンパ節を取らなくて良いのは嬉しいし、

足の皮膚の移植をしないのもありがたい。

一応理系の研究者ですので、

人工皮膚という響きも格好いい。


30分ほどで先生との面談も終わり、

とりあえず手術をする方向で予約を入れて貰いました。

決断は数日中にとのことです。


ちょうどお昼時でしたので、

病院の近くにあるバーで昼食。

アメリカにしては珍しく、

塩分控えめのコーンチャウダーが美味しかったです。

次の出張のときのために覚えておこう。


お昼を食べているときも、

帰りの運転中も、

嫁とずっと今後のことを話し合っていました。


比較的ラクな手術を望んでいる自分も有れば、

この際だからしっかりやってもらったほうが良いのでは、

と思っている自分もいます。

CTCAと大学病院のアプローチの仕方が

あまりにも違うので、

同じ問題に対する評価をしているはずなのに、

全く違うことを話している感覚にすらなります。


さて、どうしましょうか。


それなりに書き溜めをしてあるのですが、

ちょっと前に書いたはずの物が見当たらず、

少し焦りました。

無事に見つかりましたが、

この調子だとすぐに追いついてしまうので、

頑張って書かないと。

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